二本松尾根は良く踏まれており、アイゼンなしで登れました。
井戸谷は濃尾平野を眺めながらのシリセードが楽しい!
雪の深さにも幅があり、雪山初心者にもおすすめしたいお山でした!
概要
三重県鈴鹿市にある906.9mの山「入道ヶ岳」
鈴鹿セブンマウンテン、近畿百名山に選ばれた鈴鹿山脈の人気山です。
山頂部はアセビ群を始めススキ・笹に覆われ、360度の眺望が楽しめる。
(「観光パンフレットのお申し込み-すずかし観光ガイド 」より)
主な登山ルートは7ルート。
・北尾根(椿大神社 ⇒ 愛宕社 ⇒ 避難小屋 ⇒ 北の頭 ⇒ 入道ヶ岳)
・井戸谷(椿大神社 ⇒ 椿渓谷キャンプ場 ⇒ 井戸谷避難小屋 ⇒ 入道ヶ岳)
・二本松尾根(椿大神社 ⇒ 二本松避難小屋 ⇒ 入道ヶ岳)
・宮妻新道(宮妻キャンプ場 ⇒ 北の頭 ⇒ 入道ヶ岳)
・イワクラ尾根(宮妻峡ヒュッテ ⇒ 奥ノ沢 ⇒ イワクラ尾根 ⇒ 入道ヶ岳)
・滝ヶ谷(小岐須渓谷山の家 ⇒ 小岐須乗越 ⇒ 二本松尾根合流)
・池ヶ谷(小岐須渓谷山の家 ⇒ 屏風岩 ⇒ くぐり岩 ⇒ 池ヶ谷避難小屋 ⇒ 入道ヶ岳)
その他、宮妻林道を利用するルートや松の木谷、大岩谷などのバリエーションルートもあり。
今回は登り残した二本松尾根から山頂に至り、井戸谷を滑り降りて来ました。
日程 | 2017年1月22日 |
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ルート | 椿大神社 ⇒ 二本松尾根 ⇒ 入道ヶ岳 ⇒ 井戸谷 ⇒ 椿大神社 |
アクセス | Googleマップで「椿大神社 」を確認!(鈴鹿スマートICから7分) |
三角点 | 入道ヶ岳 三等三角点 「入道岳」 |
周辺情報 | 椿大神社 第3駐車場 150台 |
トレッキングレポート
椿大神社
(9:10)
椿大神社の第3駐車場が登山者向けに開放されています。
他の駐車場はこれから訪れる参拝客用。片隅をお借りします。
(9:20)
1月第4週に差し掛かり初詣時期でもないのに参拝客が多数。
さすがは三重県屈指の参拝者数を誇る椿大神社と言ったところでしょうか?
駐車場から椿大神社への参道は除雪されていました。
鳥居横を過ぎればバキバキに凍りついた道が始まります。
(9:25)
北尾根登山口でもある愛宕社・・・前回はこちらから登りました。
長く急な石段がまだ冷えた身体を虐めて来ます。
懐かしい記憶を振り返りつつ、先の二本松尾根へ。
≫ 入道ヶ岳 北尾根~井戸谷 椿大神社からアセビ満開の頂へ!
入道ヶ岳は冬も人気が高く、積雪期もトレースしっかり。
鈴鹿セブンマウンテンでは一番低く、雪山入門に最適です。
(9:35)
少し分かりにくい二本松尾根・井戸谷分岐。
井戸谷は直進、二本松尾根は左の涸沢を渡ります。
無雪期は駐車場ですが冬期は止められません。
積雪量はあるけど、雪は締まり足をしっかり支えてくれました。
二本松登山口
(9:40)
涸沢を渡れば二本松尾根登山口。
落葉で汚れた登山道は高度を上げれば白さを取り戻すはず・・・
杉の植林帯からゆっくりと登り始める。登山道は残雪期の雰囲気だ。
凍結した雪を踏めば、ザクザクと心地良い音を鳴らします。
(9:45)
ちょっぴり困った通報ポイント「二本松2」の分岐。
手前が正解、奥を進むとアップダウンを強いられます。
(10:00)
通報ポイント「二本松3」
いよいよ谷を離れ、本格的な登りが始まりだ。
木々の隙間から覗く青空が元気をくれる。
温かい陽射しに雪が溶け、雫がぽつぽつ降ってきた。
雪が柔らかくなり踏音も変わる。
「ザク!ザク!」から新雪のような「ギュッ!ギュッ!」
通報ポイント「二本松4」から5分ほどで巻道へ入ります。
ほとんど急登を感じずに来たけど、こんなに楽で良いのかな?
やや急なロープ場が現れれば、やがて滝ヶ谷線との合流点。
雪で斜面がならされているのでロープは必要ありません。
(10:30-35)
歩き始めて1時間…滝ヶ谷分岐で小休止。
雪を一歩一歩踏みしめるのでゆったりペースです。
二本松避難小屋
(10:40)
尾根に入り快適に進めれば、すぐさま二本松避難小屋。
休憩するなら二本松避難小屋がおすすめです。
登山道は良く踏み固められているけど一歩踏み外せば「ズボッ!」
膝まで埋まってしまいます・・・びっくりした!
山頂まで待たなくとも展望が得られました。
快晴ではないけど、青空の下で雪山を登れる幸せ。
山頂に近付けばアセビが増えてきました。
雪で底上げされた登山道では頭を低くして進みましょう。
山頂が見えてきた!
足跡一つない純白の斜面、あそこを滑り降りれたら楽しそう・・・
藤原岳で福寿草を楽しみ、次は入道ヶ岳のアセビの群落へ! どこかメルヘンな雰囲気の山頂からは絶景が広がります。
アセビ達が春に向けつぼみを膨らませていました。
雪山を楽しんだら、福寿草、アセビが時期を迎えます。
県指定天然記念物であるアセビ群は一見の価値あり!
入道ヶ岳 北尾根~井戸谷 椿大神社からアセビ満開の頂へ!
吹き溜まりか雪が増えてきました。
腰を落とし、しゃがんで・・・時には四つんばいでなければ進めません。
山頂の鳥居がやっと見えた!
・・・さっきまで青空がいつのまにか曇天になっている。
入道ヶ岳 山頂
(11:30-12:10)
入道ヶ岳山頂は一面の雪原・・・と思いきや雪がない。
陽当たりの良さ、風通しの良さが雪を消したようだ。
風通しは良いどころか強風です!
鈴鹿山脈の中でも大好きな入道ヶ岳。
山頂に雪がないのに麓は白く染まっているのが不思議。
残念ながら鎌ヶ岳、御在所岳は雲につつまれてしまいました。
雲母峰・・・入道ヶ岳に来るたびに呼ばれてる気がするから登らなきゃね。
一面に広がるミツマタはまさに群生! 100座以上登っても知らない景色がそこには広がっていました。 鈴鹿山脈では今一つぱっ ...
南側の野登山。余裕があれば午後から登るつもりでした。
青空がどんどん失われるのでまた次回です。
ミツマタ浮かぶ幽玄の森 野登山 ミツマタの森~表参道
強風のためかガスの残量か・・・ぬるま湯で作ったバキバキのカップラーメンが昼食。
正午も過ぎて、井戸谷から下山を始めます。
(12:20)
無雪期は分かりにくい井戸谷分岐。トレースのおかげで見過ごしません。
井戸谷は200mほど一気に高度を下げるのでシリセードにぴったり!
この眺望を楽しみながら駆け下りるのが井戸谷の醍醐味。
見えない夏道は諦めて、歩幅を広げてまっすぐ降りて行きます。
傾斜が足りずシリセードができない・・・トレースから離れて急な斜面へ。
わずかな距離ですが初めてのシリセードは楽しい!
(12:30)
シリセードは楽しく、あっと言う間の10分間でした。
井戸谷は雪が深くトレースが薄い・・・でも、下りならそれも楽しい!
勢いに任せてトレースから外れると腰までズッポリ!
しなだったら胸まで埋まる深さです・・・連れてきたら良かったかな?
(12:40)
渡渉ポイント。雪解け水は沢を濡らす程度、心配なく渡れました。
井戸谷避難小屋
(12:50)
井戸谷避難小屋は詰めれば4人ほどが休める広さ。
小さな避難小屋も冬期はありがたい存在です。
周辺は雪が深く傾斜もあるので滑りながら降りられます!
びっくりするくらい細いトレース。
念のため、ロープを握りながら進みました。
ここを越えるとぐっと傾斜が緩くなります。
(13:00)
通報ポイント「井戸谷3」にある富士社。
前回、磐座「石神」を忘れて今回も忘れてしまった・・・
通報ポイント「井戸谷2」を過ぎれば椿渓谷キャンプ場から続く林道へ。
井戸谷の終わりが近付いて来た。
(13:15)
林道をまったり歩いて椿渓谷キャンプ場を通過。
夏場はテント泊で早朝から動き出すのも良いですね。
(13:35)
第3駐車場へ戻るとまさかの大渋滞。
調べてみたところ御祭事と言うわけでもないのに混雑。
この時期は参拝客に迷惑を掛けないよう第3駐車場を利用しましょう。
まとめ
8月の鳳凰山以降、ハイキングレベルの山行が続き体力が低下・・・
どこかで身体に喝を入れて体力を戻さなければ!
そこで浮上したのが積雪期の入道ヶ岳。
良く踏まれた登山道はアイゼンがなくとも登れます。
しかしながら、登山道から外れれば膝上の踏抜き地獄。
山頂部は膝上に留まらず腰まで埋まるときがありました。
二本松尾根は距離はあるもののゆるやかで登りやすく
井戸谷はシリセードが楽しい。
雪山初心者にもおすすめしたいお山でした!
最後まで読んでくださってありがとうございます!
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入道ヶ岳の山行記録
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