雪山登山を始め、はじめの一歩に選んだ伊吹山。
霧氷をはじめ、埋まった山小屋や麓の雪景色は見ごたえたっぷり!
下山はほとんどがヒップそりで滑れ、過去にない楽しさでした!
花たちが咲き誇る春の伊吹山もおすすめです!
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概要
滋賀県米原市と岐阜県揖斐郡、不破郡にまたがる標高1,377mの山、「伊吹山」
古くから霊峰とされ、日本武尊が伊吹山の神に挑み、返り討ちになる神話が残る。
薬草の宝庫としても知られ、麓には伊吹山文化資料館、かすがモリモリ村などの薬草を扱う施設がある。
(「伊吹山山麓の登山道-伊吹山ネイチャーネットワーク 」)より
登山ルートは全5ルート。
・表登山道( 表登山口 ⇒ 山小屋 ⇒ 避難小屋 ⇒ 伊吹山 )
・北尾根縦走路( 国見峠 ⇒ 国見岳 ⇒ 大禿山 ⇒ 御座峰 ⇒ 静馬ヶ原 ⇒ 伊吹山 )
・笹又登山道( さざれ石公園 ⇒ 笹又登山口 ⇒ 静馬ヶ原 ⇒ 伊吹山 )
・弥高尾根道( 弥高尾根登山口 ⇒ 弥高百坊 ⇒ 点名「城跡」 ⇒ 表登山道5合目 )
・上平寺尾根道( 伊吹神社 ⇒ 京極氏遺跡 ⇒ 点名「城跡」 ⇒ 表登山道5号目 )
「積雪期の伊吹山は12本爪アイゼンが必要」と教わり断念。
そして今回・・・12本爪アイゼンを携えて念願の伊吹山を登ってきました!
日程 | 2017年1月29日 |
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ルート | 三之宮神社 ⇒ 表登山口 ⇒ 山小屋 ⇒ 避難小屋 ⇒ 伊吹山 |
アクセス | Googleマップで「三之宮神社 」を確認!(関ヶ原ICから15分) |
三角点 | 伊吹山 一等三角点 「伊吹山」 |
周辺情報 | 入山協力金 300円 |
いぶき薬草湯 大人 600円 小人 300円 |
トレッキングレポート
みことや裏の駐車場
(8:15)
この時間は駐車場への呼び込みがあちこちに立っています。
呼び込みに誘われ「みことや」裏の駐車場へお借りしました。
三之宮神社に安全登山を祈願して行きましょう。
鳥居前の綺麗な公衆トイレをお借りして表登山口へ!
登山届・入山協力金受付
ゲート前にある入山協力金受付。
冬期は不在ですが横にある入山協力金箱へ300円を投入。
ゲートの足元には登山ポストがあります。
伊吹山パラグライダースクールのラブ君。
噛むようなので「行ってくるね」と声を掛けて登山口へ。
表登山口
(8:25)
表登山口に来るのも3回目、伊吹山はいつも違った表情を見せてくれた。
今回は初の積雪期、どんな表情を見せてくれるか楽しみで仕方ありません。
3合目と山頂トイレは4月下旬まで閉鎖中・・・?済ませて来て良かった。
表登山道は雪解け水でドロドロかと思いきやしっかり。
緩んだ足元は一夜明けてシャリシャリと音を立てるまでに。
陽当たりの悪いところは雪に完全に覆われていました。
踏み固められずまだ滑らないのが幸いでした。
(8:50)
あまりの暑さにハードシェルを脱ぎ、息を弾ませての1合目。
ここからはゲレンデを直登・・・の前に伊吹高原荘でアイゼンを装着します。
買ったばかりの12本爪アイゼンを早速デビュー!
練習なしの装着は苦戦したものの10分で完了。
(9:00)
アイゼンを装着する間も登山者がどんどん通過して行きます。
モンベルでのアドバイスは「伊吹山を登るなら前爪のある12本アイゼンが必要」
しかしながら、スノーシュー人口が多いような?
10分ほど登って振り返ると「これぞ雪山!」そんな景色が広がっていました。
冬も人気が高い伊吹山は登山者が続々と増えて行きます。
西南尾根は展望が良く、歩き応えのある期待通りの素晴らしさ。 やや距離があるので無雪期がオススメです。
少し登って振り返り。霊仙山は山頂付近が白く染まっています。
今季中に霊仙山の西南尾根も踏破したい!
霊仙山 今畑~落合 残雪の西南尾根から石灰岩高原の頂へ
(9:30)
冬限定の直登コースと巻いて行く夏道分岐。
もちろん冬限定の直登へ向かいます。
直登コースは吹き溜まりになっていて雪が深い!
ここまでと比べると足元が緩くペースが上がりません・・・
急登を越えれば伊吹山が姿を表しました。
傾斜が落ち着き、足元も締まり、心も身体も軽さを取り戻します。
三合目手前は伊吹山を一望できるビュースポット。
冬の伊吹山は厳しさに気高さ・・・そして、どこか優しさが感じられます。
3合目(東屋・トイレ)
(9:45)
一区切りとなる3合目に到着。
わずかながらに風も出て気温も下がり過ごしやすくなります。
が・・・真冬だと言うのに暑い!ソフトシェルも着ていられない!
(9:50-10:10)
3合目小屋でソフトシェルを脱ぎ、携行食を補給。
山頂へと向かう行列は数十人、振り返れば数十人。
快晴の伊吹山は100人規模の登山者数!
良くならされているなと思っていた登山道・・・ヒップそりの跡でした。
お兄さんもおじさんもおじいさんも笑顔で滑り降りて行きます。
5合目(山小屋閉鎖中)
(10:30)
5合目の山小屋は閉鎖されています。
もちろん、自動販売機も使用できません。
いつもはハイカーで賑わうベンチも完全に雪に埋もれています。
手前のテーブルが掘り起こされているものの荷物を置くのが精一杯。
最後の急登が近付いてきました。
6合目までは引き続きなだらかな登山道が続きます。
6合目(避難小屋)
(10:40-45)
急登を前に休憩を入れる方が多数・・・それにならって一休み。
気付けば雲一つない快晴。雪山には青空が似合う!
標高を上げれば更なる広がりを見せる眺望。
ちょっと霞んじゃってるのが残念だけど、それでも絶景には違いない。
あたかも平坦に見えますが、実際はかなりの急登です。
鞍部はすぐそこに見えているのになかなか近付いてこない・・・
振り返れば少しは伝わるでしょうか?
この急登も帰路のヒップそりを思えばやる気が湧いて来る!
急登に足を止めるときは眺望満喫タイム。
平野部が白く染まって景色にメリハリが出ていますね。
雪の深さで山の前後関係も明確になります。
「良し!もう一息だ!」を5回ほど繰り返し、近づいているけど近づいて来ない・・・
見えているのに近付いてこないのはまるで槍ヶ岳。
横を見てみればこの傾斜。
歩幅も広がらないし大幅にペースが落ちるのも納得。
鞍部の人達の表情が見えるようになってラストスパート。
想像以上にきつかった伊吹山の斜面も終わりを迎えます。
(11:55)
登り切った達成感を更に膨らませてくれるこの眺望。
無雪期はさほど気にしなかった景色に目を奪われました。
山頂部
山頂部はしっかりと踏み固められた登山道が続きます。
これまでのストレスを吹き飛ばすような快適さ!
(12:00)
スノーモンスターへと変貌を続ける伊吹山寺山頂本堂。
いつかは蔵王のスノーモンスターを夢見てまずは伊吹山を登頂です。
山名板にも霧氷が大きく成長していました。
綿向山で樹氷は見て来たけれど、ここまで成長するなんて知らなかった・・・
後ろへ回り込むとスノーモンスターが侵食。
陽当たりの良い正面に雪が少ないだけでした。
山頂部に点在する社は小さなスノーモンスターと化しています。
雪が深く遊歩道を示す木杭が完全に埋もれているところも・・・
山小屋が完全に埋まり掛かってる・・・と思ったけど元々高かったような?
そのまま屋根へ乗りたくなるも壊してはいけないとぐっと我慢。
雪と風が織り成す芸術・・・一面に広がるこの景色を期待していました。
人気の高い伊吹山に期待するのはちょっと無謀でしたね。
南斜面のロープにも霧氷の玉ができていました。
枝に付くのでロープについても不思議はないのですがちょっとほっこり。
伊吹山地と比べると南宮山、養老山地はあまり雪が付いていません。
(12:30)
小屋の陰で手早く昼食を済ませて山頂を後にしました。
今日は琵琶湖が本当に綺麗に見える・・・来て良かった。
下りは登山者の邪魔にならないよう登山道から離れてヒップそりで滑走!
あまりの速さにうまく止まれず、滑っているのか滑落しているのか分からない滑り方に・・・
たまには歩くものの、1合目の伊吹高原荘まで滑り降りられました。
三之宮神社(靴洗場)
(14:15)
1合目から下は雪解け水でドロドロでした。
三宮神社の靴洗い場で泥をしっかり落として伊吹山を後にします。
伊吹薬草の里文化センター いぶき薬草湯
伊吹薬草の里文化センター内のいぶき薬草湯で汗を流しました。
三之宮神社から10分ほどで立ち寄れる定番スポットです。
まとめ
雪山挑戦、はじめの一歩に選んだ伊吹山。
終わってみれば休憩を除き、3時間強と無雪期と変わらぬペース。
左右に大きく振られる夏道と直登の冬道の差があるとは言え驚きの結果でした。
アイゼンワークの未熟さか前爪を使いませんでした。
ヒップそり跡よりも足跡を追った方が前爪不要で楽に登れます。
伊吹山の人気なら足跡に困らないでしょう。
6合目からの急登は本当にきつかった!
霧氷をはじめ、埋まった山小屋や麓の雪景色は見ごたえたっぷり!
下山は思った以上にヒップそりで滑り降りられて過去にない楽しさでした!
最後まで読んでくださってありがとうございます!
紹介された記事
伊吹山の山行記録