鈴鹿山脈

連続するピークは鈴鹿屈指の高度感 仙ヶ岳 南尾根~白谷道

2018-05-19


鈴鹿セブンマウンテンに次ぐ鈴鹿山脈の名峰、仙ヶ岳。
落石だらけの石谷川林道に荒々しい岩稜が続く南尾根。
朽ちた橋、ハシゴ、鎖場と変化に富んだ楽しいお山でした!

概要

三重県鈴鹿市、亀山市、滋賀県甲賀市にまたがる961mの山「仙ヶ岳せんがたけ
900mを超える山としては鈴鹿山脈最南端。
東西に2つの峰を持ち東峰には仙ノ石と呼ばれる奇岩がある。

(「観光パンフレットのお申し込み-すずかし観光ガイド 」より)

主な登山ルートは6ルート。
・南尾根(石谷川林道 ⇒ 南尾根・白谷分岐 ⇒ 滝谷不動 ⇒ 仙ノ石 ⇒ 仙ヶ岳)
・白谷道(石谷川林道 ⇒ 南尾根・白谷分岐 ⇒ 堰堤 ⇒ 仙ヶ岳)
・御所谷(石谷川林道 ⇒ 南尾根・白谷分岐 ⇒ 白谷・御所谷分岐 ⇒ 御所峠 ⇒ 仙ヶ岳)
・小社峠(小岐須渓谷 ⇒ 仙鶏尾根・小社峠分岐 ⇒ 小社峠 ⇒ 仙ヶ岳)
・仙ヶ谷(小岐須渓谷 ⇒ 仙鶏尾根・小社峠分岐 ⇒ 仙鶏尾根 ⇒ 仙ヶ岳)
・坂本(坂本棚田 ⇒ ミツマタの森 ⇒ 仙鶏尾根 ⇒ 仙ヶ岳)

三重県の山」掲載の白糸の滝から南尾根、仙ノ石を経て仙ヶ岳へ登頂。白谷道を下る周回ルートを歩いてきました。

日程 2017年10月1日
ルート 白糸の滝駐車場 ⇒ 南尾根・白谷分岐 ⇒ 南尾根 ⇒ 仙ノ石(東峰) ⇒ 仙ヶ岳 ⇒ 白谷道 ⇒ 南尾根・白谷分岐 ⇒ 白糸の滝駐車場
アクセス Googleマップで「白糸の滝駐車場 」を確認!
三角点 このルート上に三角点はありません。
周辺情報 白糸の滝駐車場 5台

トレッキングレポート

白糸の滝 駐車場


県道302号と新名神が交差する仙ヶ岳登山口バス停から茶畑へ入ります。
石谷川林道は狭く荒れ気味ですが、白糸の滝まではわずか・・・がんばりましょう。
正面に見えるのは仙ヶ岳ではなく鬼ヶ牙。荒々しい岩稜に心惹かれます。


(11:25)
白糸の滝駐車場はまさかの混雑・・・松茸ハンターでした。
路肩も含めれば5台ほど駐められそうです。


白糸の滝・三ツ淵へと続く階段。
どちらも滝カテゴリに加えたいけど、今回は時間が足りず・・・

石谷川林道


軽トラなら進めそうですが、この先は落石多数。
大人しく車を降り、仙ヶ岳登山が始まります。


各地で花が盗掘により数を減らしていると耳にします。
「とって良いのは写真だけ。残して良いのは足跡だけ。」
登山者にできるのは自然を壊さぬよう楽しませてもらうだけです。


歩き始めて数分、落石が行く手を阻みます。
オフロード車なら進めなくもないかな?


石谷川林道は岩を切り開いて作られています。
期待した使い方とは違うだろうけど、ありがたく使わせてもらってます。


岩陰の苔にひっそりと生えるキノコ。
山菜やキノコの知識が欲しいけど、踏み出す勇気が持てません。


林道を貫くように倒木が横たわります。
警戒感なく歩いてるけど、雨のときは土砂の通り道となるのでしょう。


落石と言うより崩落・・・
特に危険を感じなかったのは感覚が麻痺してるんでしょうね。
頭上を気にしながら早々に駆け抜けましょう。


(11:45)
峠を全く感じられない小矢場峠。
小矢場峠コースは石谷川沿いのルートで廃道化しています。


土砂が流れ込み半ば埋まった石橋。
朽ちない石橋のおかげでこうして進めます。


尾根の沿って左から右に大きく回り込んで行きます。
荒々しい落石地帯は終わり、やがて石谷川林道は終点です。


(11:55)
白糸の滝駐車場からおよそ30分で石谷川林道終点に到着。
いつもは退屈な林道歩きも落石のおかげで楽しく歩けました。


30分の林道歩きを経て、いよいよ登山道が始まります。
鈴鹿セブンマウンテンほどではないけど、踏跡しっかり。


枯沢に掛けられた頼りない橋。
水も少ないので横を通り抜けましょう。

南尾根・白谷道分岐


(12:00)
南尾根・白谷道分岐。滝谷不動方向、南尾根へ。
渡渉した沢沿いをゆっくり登って行きます。


沢が奏でるせせらぎが癒しをくれる快適な登山道。
出発が遅く焦る気持ちを落ち着かせてくれました。


炭焼小屋跡の石垣がいくつも見つかりました。
ここではどんな生活が営まれていたんだろう?


第2渡渉ポイント。
水量は増えてきたけど、足元を濡らす心配はありません。


流出した落石が登山道を横切っていました。
このわずかな変化が足の疲れを忘れさせてくれる。


南尾根で強く印象に残った滝。
苔むす岩は滑りやすく、ロープをお借りしました。


時間を掛けて穿たれた滝壺の深さに驚かされました。
ここでもう少し時間を使っても良かったな・・・


半ば朽ち橋たには不安しかありません。
ロープを握り、斜面と橋に片足ずつ・・・慎重に。

水場


(12:15)
水場にはペットボトルが置かれていました。
火照った身体に冷たい水が気持ち良い・・・


ガレの急登に興奮して勢い良く駆け上がる!
実はここ、登山道ではありませんでした・・・引き返します。


ガレ場を降り切ると、南尾根の案内板が見えていました。

いち
気付くのが早くて助かった


過ちを繰り返さぬよう慎重にテープを拾います。
ガレ場のペンキには本当に助けられました。


ガレが落ち着いてきたところで稜線が見えた。

滝谷不動明王


南尾根に合流したところにある滝谷不動分岐。
滝谷不動へは数分、眺望も楽しめるので立ち寄りましょう。


滝谷不動への道はちょっぴり急登。
左から回り込むように登って行きます。


大岩に鎮座する滝谷不動。

いち
もう道を間違えませんように・・・


滝谷不動の裏から大岩へ登れます。
不安を感じた丸太階段はしっかり固定されていました。


(12:50-13:00)
滝谷不動からは亀山市が一望できます。
眺望を楽しみながら携行食を補給。


仙ヶ岳方向を見れば岩壁が存在感を放っていました。
ここからアルペン的な表情を持つ南尾根の核心部・・・期待が高まります。


ちょっぴり驚かされた垂直ロープ場。
足掛かりは豊富にあるので難なく登れました。


足元に花崗岩が露出して来ました。
ずっと続くと足に来ちゃうけど、この程度なら歩みを早めてくれます。


連続するピークが待ち受ける南尾根の核心部へと入ります。
ピークは東峰から数えてP1~4まで。


(13:20)
南尾根P4から眺めるP3・P2・東峰。
鎌ヶ岳の鎌尾根ほどインパクトはないけど、登り返しが連続します。


東隣には野登山。
ミツマタの森から仙鶏尾根を経て仙ヶ岳にも登れます。



枝を針金でくくっただけのシンプルな階段。
針金は錆付きいつ切れてもおかしくありません。注意してください。


(13:35)
P3から眺めるP2・仙ヶ岳。
南尾根を代表する風景が広がっています。


P2はちょっとした岩場登りが楽しめます。
急な岩場は腕も使えば瞬く間に高度を稼いでくれました。


(13:45)
P2から眺めるP1・東峰。P1はP2に負けない存在感。
あの獅子岩の先に立った写真が欲しかったな・・・


P1は緩やかで岩場登りはありません。
獅子岩の真横を通り抜けて行きます。


東峰のみを残すところまで来ました。
ピークの右端に頭を出しているのが仙ノ石です。

仙ノ石


(13:50)
仙ノ岩は眺望あり、空間ありで休憩にぴったり。
しかしながら、山頂までは残りわずか・・・もう少しがんばろう。

仙鶏尾根・南尾根分岐


少し進めば南尾根・仙鶏尾根合流点。
仙ヶ岳・・・の前に東峰を踏みに行きます。


東峰周辺は踏跡が点在する上に東峰への踏跡は薄くなっています。
踏跡と共に高さを意識して東峰へ向かいましょう。

仙ヶ岳 東峰


(13:55)
小さな山名板が東峰を知らせてくれました。
展望がなく小さな山頂は時が止まったかのような静けさ・・・


目指す山頂は目前・・・東峰探索で足は回復。
高揚する気持ちのままに駆け下りて行きます。


東峰から仙ヶ岳を繋ぐ尾根はかなり痩せています。
でも、この痩せ尾根を駆け抜けるのが気持ち良いんです!

仙渓尾根・白谷道分岐


(14:00)
仙ヶ岳と東峰の鞍部にある白谷道分岐。
帰路はこの白谷道で下山します。


手作り感あふれる丸太階段が現れれば山頂は近い。

仙ヶ岳 山頂


(14:05-20)
仙ヶ岳は狭くザレた山頂。
白糸の滝駐車場から2時間40分・・・ほぼコースタイム通りです。


山頂標識の奥には宮指路岳から鎌ヶ岳へのびる稜線。
鈴鹿セブンマウンテンを完登しても、鈴鹿山脈の山は尽きる気配はありません。


登って来た南尾根・・・山頂からだと荒々しさが隠れちゃいますね。
奥の末広がりは明星ヶ岳かな?


御所谷や御所平も気になるけど、時間が許してくれません。
鬼ヶ牙経由の大周回を組んでみるのも面白いかな?


(14:20)
鞍部まで戻り、白谷道から下山。
少し薄目の踏跡も歩みと共に明瞭になっていきます。


やがて水のない白谷へ下りる。
少し進めばガラガラとした谷筋歩きが始まります。


浮石だらけの谷底より踏跡のある右岸を歩きましょう。
しかしながら、右岸歩きも長くは続きません。


白谷道、お気に入りの1枚。瑞々しい木々が優しい光を届けてくれます。
足元が悪く変化のない下りだけど、歩いていてどこか気持ち良い。


少しだけ谷から離れるときもあります。
浮石のない地面のありがたさが身に染みました。


まず迷う心配がない白谷道ですが、ケルンが元気を分けてくれました。
人の痕跡にほっとするのかな?


気付けば白谷に水が流れ始めていました。
この先、何回も渡渉を繰り返します。


ちょっと気になった案内・・・まさかヤマレコさんが?


こちらの滝は右岸から巻いて行きます。


一時的に谷筋から解放され、歩きやすい登山道へ入りました。
これまでのストレスを発散するように駆け抜けて行く!

砂防ダム

仙ヶ岳 白谷道 大堰堤
石積の大堰堤は左岸から急斜面を巻いて行きます。


倒木が登山道を通せんぼ。
乗り越えるには大きく下を潜り抜けました。


ここまで信頼できない橋もなかなかありません。
しかも、こんな橋が三度繰り返されます。

隙間に足を滑らせないように慎重に足を運びます。
絶叫マシンでは味わえない恐怖感がありました。


(15:30)
崩落で埋められた登山道をハシゴで迂回。
ハシゴが新しいけど、増水で流されたりするのかな?


ハシゴを下って振り返ると思わず目を見張る光景。
丸みを帯びた岩に透き通った水がどこか神秘的に感じられました。

鎖場


少しザレた鎖場があるものの、大した危険はありません。


子供達が喜びそうな天然プール。
残念ながら白雲の滝は見落としてしまいました・・・


(15:50)
どうやら旧営林署小屋は畳まれてしまったようです。
登山者が活用できたけど、何かしら事情があるんでしょうね・・・
石谷川林道は駆け抜けて15分で白糸の滝駐車場へ戻りました。

まとめ

鈴鹿セブンマウンテンに次ぐ鈴鹿山脈の名峰、仙ヶ岳。
落石だらけの石谷川林道に荒々しい岩稜が続く南尾根。
朽ちた橋、ハシゴ、鎖場はほど良い刺激をくれます。
鈴鹿セブンマウンテンより整備は劣るものの変化に富んだ楽しいお山でした。
最後まで読んでくださってありがとうございます!

鈴鹿屈指の高度感を誇る仙ヶ岳はいかがでしたか?

登山ランキング

興味が湧いた人は応援クリック!


参考になった書籍


充電切れの備えに

紹介された記事

鈴鹿山脈の山行記録

烏帽子岳 鈴鹿山脈

2021/2/9

隠れた名山 狗留尊山~烏帽子岳 長楽寺ルート

狗留尊山はあまり知られていない静かなお山です。 真夏の低山で知らずにイワタバコの群生に出会えたのは幸運でした。 隠れた名山、狗留尊山を登ってみてくださいね! この記事が気に入ったらいいね ! しよう

鈴鹿山脈

2021/8/30

菰野富士 鈴鹿山麓の展望台 鳥居道ルート

菰野富士は鈴鹿山脈・濃尾平野・伊勢湾を望める絶好の展望台です。 明瞭な登山道を歩けば20分でパノラマビューが楽しめます。 この記事が気に入ったらいいね ! しよう

霊仙山 鈴鹿山脈

2021/8/30

森林限界越えの光景が楽しめる 霊仙山 榑ヶ畑ルート

霊仙山は広大な山頂台地をもち、アルプス的な光景が広がり 森林限界を越えた世界を覗き見ることができる。 初心者を連れて行くなら、霊仙山を選びます。 この記事が気に入ったらいいね ! しよう

鈴鹿山脈

2020/3/12

鍋尻山 カルスト台地に咲く福寿草へ会いに行こう!

登山口の標高が600mを超えるからかすぐに福寿草に会えます。 山頂までゆっくり登っても1時間あれば十分登れるでしょう。 アクセスに難がありますが、それを補って余りある価値がありました! この記事が気に入ったらいいね ! しよう

鈴鹿山脈

2021/9/23

連続するピークは鈴鹿屈指の高度感 仙ヶ岳 南尾根~白谷道

鈴鹿セブンマウンテンに次ぐ鈴鹿山脈の名峰、仙ヶ岳。 落石だらけの石谷川林道に荒々しい岩稜が続く南尾根。 朽ちた橋、ハシゴ、鎖場と変化に富んだ楽しいお山でした! この記事が気に入ったらいいね ! しよう

鈴鹿山脈 入道ヶ岳

2021/10/11

幸福を招く福寿草を求めて 入道ヶ岳 井戸谷~北尾根

存在を知りつつも、場所が分からなかった入道ヶ岳の福寿草。 今年こそと情報収集して、無事会えました。 幸福を招く福寿草を見に行きませんか? この記事が気に入ったらいいね ! しよう

烏帽子岳 鈴鹿山脈

2021/9/28

シロヤシオとホンシャクナゲ咲く 烏帽子岳 細野ルート

竜ヶ岳以外でシロヤシオが楽しめると訪れた烏帽子岳。 花は咲いてはいたものの、裏年でその数は寂しいものでした。 表年のシロヤシオは是非、ご自分の目で楽しんでくださいね! この記事が気に入ったらいいね ! しよう

鈴鹿山脈

2021/9/9

ミツマタ浮かぶ幽玄の森 野登山 ミツマタの森~表参道

一面に広がるミツマタはまさに群生! 100座以上登っても知らない景色がそこには広がっていました。 鈴鹿山脈では今一つぱっとしない野登山ですがミツマタの森は必見です! この記事が気に入ったらいいね ! しよう

霊仙山 鈴鹿山脈

2020/7/3

霊仙山 今畑~落合 残雪の西南尾根から石灰岩高原の頂へ

西南尾根は展望が良く、歩き応えのある期待通りの素晴らしさ。 やや距離があるので無雪期がオススメです。 この記事が気に入ったらいいね ! しよう

鈴鹿山脈 御在所岳

2021/10/20

御在所ロープウェイで行く!雪の御在所岳 裏道をヒップソリ滑走

御在所ロープウェイと観光リフトで山頂へワープ。 寒さと雪に体力を奪われる過酷な雪山もヒップそり下山なら楽しさしかありませんでした。 自らの足で登られる方々には申し訳なく思うものの、「あり」と断言します! この記事が気に入ったらいいね ! しよう

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

-鈴鹿山脈
-

© 2021 いちのトレッキングブログ