存在を知りつつも、場所が分からなかった入道ヶ岳の福寿草。
今年こそと情報収集して、無事会えました。
幸福を招く福寿草を見に行きませんか?
概要
三重県鈴鹿市にある906.9mの山「入道ヶ岳」
鈴鹿セブンマウンテン、近畿百名山に名を連ねる鈴鹿山脈の人気山です。
山頂部は県指定天然記念物であるアセビ群・ススキ・笹に覆われ
眺望は360度の全方向パノラマビュー!
3月は井戸谷の福寿草、4月は山頂アセビ群が見頃。
(「観光パンフレットのお申し込み-すずかし観光ガイド 」より)
主な登山ルートは7ルート。
・北尾根(椿大神社 ⇒ 愛宕社 ⇒ 避難小屋 ⇒ 北の頭 ⇒ 入道ヶ岳)
・井戸谷(椿大神社 ⇒ 椿渓谷キャンプ場 ⇒ 井戸谷避難小屋 ⇒ 入道ヶ岳)
・二本松尾根(椿大神社 ⇒ 二本松避難小屋 ⇒ 入道ヶ岳)
・宮妻新道(宮妻キャンプ場 ⇒ 北の頭 ⇒ 入道ヶ岳)
・イワクラ尾根(宮妻峡ヒュッテ ⇒ 奥ノ沢 ⇒ イワクラ尾根 ⇒ 入道ヶ岳)
・滝ヶ谷(小岐須渓谷山の家 ⇒ 小岐須乗越 ⇒ 二本松尾根合流)
・池ヶ谷(小岐須渓谷山の家 ⇒ 屏風岩 ⇒ くぐり岩 ⇒ 池ヶ谷避難小屋 ⇒ 入道ヶ岳)
宮妻林道ルートや松の木谷、大岩谷などのバリエーションルートがある。
福寿草を求めて井戸谷から登り、北尾根を経て支尾根から下山しました。
支尾根は廃道化が進んでいます。北尾根を外さずに下りましょう。
日程 | 2018年3月18日 |
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ルート | 二本松・井戸谷登山口駐車場 ⇒ 井戸谷 ⇒ 入道ヶ岳 ⇒ 北尾根 ⇒ 支尾根 ⇒ 二本松・井戸谷登山口駐車場 |
アクセス | Googleマップで「二本松・井戸谷登山口駐車場 」を確認!(鈴鹿スマートI.Cより7分) |
三角点 | 入道ヶ岳 三等三角点 「入道岳」 |
周辺情報 | 二本松・井戸谷登山口駐車場 10台 |
トレッキングレポート
二本松・井戸谷登山口駐車場
(10:40)
椿大神社の左を抜け、北尾根登山口の愛宕社を通過。
二本松・井戸谷登山口駐車場まで車で入らせていただきました。
(10:45)
今回の主役は春の訪れを告げる福寿草。
鈴鹿山脈では藤原岳が群生地として全国的に知られています。
入道ヶ岳の井戸谷でも見られるらしく、福寿草探索に来ました。
椿渓谷キャンプ場までは林道が続いています。
テント泊に挑む前にキャンプ場で練習するのも良いですね。
井戸谷登山口
井戸谷は公式登山道、踏跡は明瞭。
案内板がしっかりで迷う心配はありません。
多くの登山者に踏まれて脆いところにはロープ。
雨で足元が悪いときは助けられそうです。
(11:00)
通報ポイント2を過ぎると傾斜が少し落ち着きます。
半年振りの登山に足が悲鳴を上げていたので助かった・・・
巻道へ入り、足の痛みがなくなり軽快に進みます。
警戒した丸太橋は足元をしっかり支えてくれました。
富士社・磐座「石神」
福寿草の開花報告を聞きつけて入道ヶ岳へ。 信仰される巨岩「磐座(イワクラ)」、神山に相応しい山頂に大満足!
(11:10)
通報ポイント「井戸谷3」には富士社と磐座「石神」があります。
磐座とは「信仰される岩」で、イワクラ尾根の仏岩・重ね岩が知られています。
入道ヶ岳 奥ノ沢~宮妻新道 信仰のイワクラ尾根からアセビと眺望の頂へ
石段の奥に鎮座する富士社。
背後には磐座「石神」が姿を見せています。
磐座「石神」は高さ5mもある円錐状の自然石。
少し気付きにくく、あまり知られていない不遇の磐座です。
磐座巡りも面白いかもしれない・・・
切れ落ちた細い登山道は不思議と足を軽くしてくれる。
いつもなら駆け抜ける登山道も衰えた足ではペースを上げるのが精一杯。
崩落跡はしっかりと踏み固められています。
砂利一つ落ちない安定感には驚かされました。
ちょっと驚かされたトリカブトの警告板。
まだ咲いていませんが、口に入ると数十秒で死に至ります。
知らない野草には手を触れないようにしましょう。
いつしか谷筋が変化し、水が豊かな沢へ。
足場となる岩が多く、靴を濡らさず渡渉できました。
左岸の先には井戸谷避難小屋。
登り始めて45分・・・少し早いけど、足を休めて行きます。
井戸谷避難小屋
(11:30-35)
井戸谷避難小屋は3人ほどが座れる広さ。
沢が奏でるせせらぎが足の疲れを癒してくれるかのようでした。
井戸谷避難小屋を出るとヤマネコノメソウが出迎えてくれました。
春の花には早いと思いきやしっかり咲いています。
通報ポイント「井戸谷4」を過ぎると沢から少しだけ離れていきます。
10分も経たずに再び沢へ合流・・・渡渉します。
山頂部の笹原が微かに見え、足に力を取り戻してくれました。
福寿草群生地
福寿草群生地への入口へは踏跡がしっかり残っています。
この写真は振り返って撮っているので左岸方向。
通報ポイント「井戸谷5」、「井戸谷6」間にあります。
5分も登ればあちこちに福寿草が見つけられます。
一面とは行かないけど、寂しくないくらいの量がありました。
一昨年前に藤原岳の孫太尾根で見た福寿草と全く違う・・・
福寿草って地を這う印象だったけど、こんなに花が高くなるんだ。
日光を花全体で受け止めるかのように広がる福寿草。
多くの登山者がこの花を求めて山を登ります。
斜面に咲く花ってどうしてこんなに元気をくれるんだろう?
夢中になって写真に納めていると気付けば15分が過ぎていました・・・
通報ポイント「井戸谷6」を過ぎれば、笹原の始まり。
山頂へ向けた最後の急登が始まります。
藤原岳で福寿草を楽しみ、次は入道ヶ岳のアセビの群落へ! どこかメルヘンな雰囲気の山頂からは絶景が広がります。
アセビは残念ながらまだ蕾。
3月下旬から4月上旬に見頃を迎えます。
入道ヶ岳 北尾根~井戸谷 椿大神社からアセビ満開の頂へ!
忘れちゃ行けない井戸谷からの振り返り。
山頂での眺望は更なる広がりを見せてくれます。
入道ヶ岳・北の頭分岐
(12:45)
登り切ると北回りの登山道へ合流。
急登は終わり、山頂まで緩やかな登山道が続きます。
アセビの蕾を少し残念に思いつつ、一昨年前を思い出す。
あの圧巻のアセビ園はまた見に来たいな。
魔法使いの家へと続きそうなアセビの森。
抜ければ一気に視界が開け山頂が飛び込んで来ます。
入道ヶ岳 山頂
(12:50)
1年振り、4回目となる入道ヶ岳へ登頂。
広い山頂では多くの登山者が眺望と昼食を楽しんでいました。
鈴鹿市街から伊勢湾までが一望できます。
この標高でここまでの眺望を得られる山もなかなかありません。
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全国でも珍しいミツマタの大群生地として知られています。
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椿大神社奥宮。右上に鳥居が確認できます。
こちらを眺める方も多くいました。
北の頭越しに見えるのは言わずと知れた鎌ヶ岳と御在所岳。
登山の楽しさを教えてくれる鈴鹿屈指の人気山です。
昼食を終えて、ふかふかの芝にごろん。
背後に地面を背負うものの、上下左右はどこまでも広い。
テント泊の開放感を少しだけ感じられた気がしました。
帰路は北尾根から二本松・井戸谷登山口へ下りるルート。
国土地理院地図にはあるものの、山と高原地図にはないマイナールートです。
井戸谷分岐を通過し、北の頭直下分岐は右へ進みましょう。
左へ進むと奥宮へと向かってしまいます。
宮妻新道・北尾根分岐
通報ポイント「北尾根10」は宮妻新道・北尾根分岐。
もちろん、北尾根へと向かいます。
入道ヶ岳に来るたびに呼ばれる気がする雲母峰。
そろそろ登らないと声も掛からなくなっちゃいそうだ・・・
もう少し遅く訪れたかったアセビ園。
時期になると鈴なりの花が木々を白く染め上げます。
高度を下げると花を付けたアセビが現れました。
アセビはどこにでもあるけど、ここまでの規模は入道ヶ岳だけ・・・
幸い小岐須渓谷からのルートが残っているので次回のお楽しみですね。
北尾根避難小屋
(13:40-55)
駆け下りると足首が痛み始めたので北尾根避難小屋で小休止。
避難小屋がなければ、痛みを無視して歩き続けたはず。
おかげで無理せず、休めました。
北尾根・支尾根(バリエーション)分岐
(14:15)
下山する支尾根は通報ポイント「北尾根3」の少し手前にあります。
知らないと見落としそうなこの赤テープが目印。
ココに注意
ここからはあまりオススメしないバリエーションルートです。
歩けそうだけど、踏跡が全くない。
地図を確認すると登山口まで尾根を歩くだけ・・・行ってみます。
細い木に太い木が蛇のように巻き付いていました。
もしかして、最初蔓だったのが木まで成長したのかな・・・?
いつしか赤テープは見失い、少し藪が出て来ました。
しかしながら、なんとか歩けそうです。
椿渓谷キャンプ場が現れて安心するものの、下りれない!
なんとか下りられそうなところを見つけ無理矢理下りました。
慣れていない人は絶対に真似しないでください・・・
(14:35)
砂防ダムの向かって左側から降りて来ました。
二本松・井戸谷登山口までは数分です。
まとめ
存在は知りつつも、場所が分からず会えなかった入道ヶ岳の福寿草。
しっかりと情報収集した甲斐あって、無事会えました。
福寿草の花言葉は「永久の幸福・思い出・幸福を招く・祝福」
幸福をもたらす福寿草・・・見に行きませんか?
いつもは下りに使う井戸谷ですが、登りやすく気持ちの良い登山道でした。
しかしながら、北尾根は急で下りには向きません。
登りは北尾根、下りは井戸谷をおすすめします!
最後まで読んでくださってありがとうございます!
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