一昨年前に竜ヶ岳のシロヤシオを知り、昨年は裏年で花が少なく断念。
2年間待ち続けてやっとこの景色に出会えました。
花あり、滝あり、巨岩あり、稜線歩きにパノラマビューと見どころたっぷりのお山でした!
竜ヶ岳ってどんなとこ?
三重県いなべ市、滋賀県東近江市の境界にある標高1,099mの山「竜ヶ岳」
鈴鹿山脈中部にあり、鈴鹿セブンマウンテンに選ばれています。
登山ルート
(「宇賀渓(竜ヶ岳)登山マップ-いなべ市 」より)
主な登山ルート
- 表道
- 遠足尾根
裏道(立入禁止)- 金山尾根 ← このルートをご案内します
- 中道
金山尾根~表道~宇賀渓の山行情報
「 三重県の山」掲載の金山尾根で登頂、表道から石榑峠、宇賀渓を戻りました。
日程 | 2016年5月22日 |
---|---|
ルート | 宇賀渓キャンプ場 ⇒ 金山尾根 ⇒ 竜ヶ岳 ⇒ 表道 ⇒ 石榑峠 ⇒ 宇賀渓キャンプ場 |
アクセス | Googleマップで「宇賀渓キャンプ場 」を確認! |
三角点 | 竜ヶ岳 二等三角点 「竜ケ岳」 |
周辺情報 | 宇賀渓キャンプ場駐車場 160台 普通車 500円 落合橋無料駐車場 15台 |
軌跡データ/標高グラフ
山行レポート
(9:25)
竜ヶ岳はシロヤシオが咲くこの時期、最も人気が高まります。
9時には宇賀渓駐車場は満車、国号421号線を戻り路肩に駐車。
(9:40)
宇賀渓キャンプ場前の落合橋無料駐車場はもちろん満車。
シロヤシオの最盛期はGW過ぎ、少し遅れたけど混雑を見て安心しました。
国道421号から竜ヶ岳の山頂が見える。
左の大ガレに笹原が広がる山頂部・・・シロヤシオの羊は見えないけど、それは後のお楽しみ。
少し距離はあるけど、待ちに待った時間を思えば全く気になりません。
宇賀渓
(9:45)
竜ヶ岳登山の起点となる宇賀渓。
滝巡りは人気が高いらしく、シロヤシオに次ぐお楽しみの一つです。
今回はそのうちの魚止滝、長尾滝、五階滝を巡ります。
宇賀渓観光案内所前に登山道マップがありました。
看板の番号でおよその位置を把握できる優れもの!
このマップはいなべ市のホームページから入手できます。
(9:50)
小さな北河内橋を渡り、竜ヶ岳登山道へ続く北河内林道へ入って行きます。
宇賀渓北河内吊橋が表れると吊橋好きのしなが突撃!
満面の笑みを浮かべながら「揺れる!揺れる!」と駆け回る姿はまさに子供のようでした。
北河内林道
宇賀渓から北河内林道終点のホタガ谷まではおよそ20分。
身体をゆっくり温めて行きましょう。
(10:00)
宇賀渓登山道マップにもあった水場・・・その名は「竜の雫」
このネーミングセンスには思わずニヤリ。
(10:10)
今回は見送る遠足尾根入口。
遠足尾根は距離はあるものの眺望に優れる初心者向けルートです。
いなべ市観光協会では下りにおすすめしています。
通行止めの裏道へ続くホタガ谷入口を過ぎれば、間もなく北河内林道も終わり。
立派な看板とは裏腹に小さな白滝丸太橋を渡ればいよいよ登山道が始まります。
(10:15)
渡ったと思ったらすぐさま魚止橋を渡って対岸へ。
丸太橋に比べれば安心な作りですが過信は禁物。
一度に5人以上の利用は禁止です。
登山道らしくなってきました。
巻き気味に金山尾根入口を目指します。
(10:20)
金山尾根に入る前に宇賀渓へ降り、魚止滝へ立ち寄りました。
透き通った水に響く水音、そして水しぶき・・・やっぱり滝は良いなぁ
魚止滝
(10:25)
・・・と思ったら魚止滝はもう少し先にありました。
エメラルドグリーンの滝壺を眺めているだけで何かが癒されていく。
パワースポットでありヒーリングスポットですね!
(10:30)
まだ序盤なのにロープ場が表れて少しびっくり!
足元しっかりなので念の為のロープでした。
金山尾根分岐
(10:35)
いよいよ金山尾根へ。
ここまではウォーミングアップ・・・本格的に登りが始まります。
花崗岩が露出する金山尾根。
傾斜が一段きつくなりますが身体は既に温まっているので大丈夫。
(11:10)
30分ほど登ればザレ気味の尾根へ。
少しの間緩やかで快適な尾根歩きへ入りました。
竜ヶ岳が再び姿を表しました。
手前に見えているのは中道尾根。右奥に見えるのが山頂です。
P587付近に入ると登山道がぐっと痩せてきました。
蛇谷分岐後も巻き気味の緩やかな道が続きます。
急登を越えると新緑が美しい開けた森へ入りました。
急登と平坦がテンポ良く入れ替わるのでいつ休憩を入れるか・・・
(11:55)
やがて岩塊の集中する岩尾根へ。
写真はインパクトがありますが問題なく進めます。
岩尾根を乗り越えると左が開け、竜ヶ岳が姿を現した。
笹原を進む中道。その右の鞍部にはシロヤシオの羊が確認できました!
年によっては山頂直下が全てシロヤシオで埋め尽くされるようです。
(12:10-50)
正午を過ぎ、少し開けた場所で昼食タイム。
遠足尾根を行く人々を眺めながらしっかりチャージ。
一本だけ鮮やかに咲く誇るヤマツツジ。
シロヤシオを求めて来たのにちょっぴり得した気分です。
念願のシロヤシオが姿を現し始めた。
花が落ちていたり、痛んでいるものも多くあるけど
高度を上げれば美しいシロヤシオが待っているはず・・・
階段を登り切れば金山尾根と遠足尾根の合流点。
快適な稜線歩きの始まりです。
遠足尾根・・・見るだけでワクワクする稜線の素晴らしさ。
ここを駆け下りたらどんなに気持ち良いんでしょう?
遠足尾根・金山尾根合流
(13:05)
金山尾根・遠足尾根合流点。
「この先はシロヤシオが満開ですよ!」の声に思わずにっこり。
(13:10)
P1042のクラ周辺から本格的にシロヤシオの中へ入って行きます。
皆が皆、シロヤシオを見上げながら笑顔で歩いていました。
そこだけで終わらず続いて行くのが本当に素晴らしい!
足元を見るとかなりの花が落ちてしまっています。
ピークを過ぎてこれならピークはもっと・・・?
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花咲く山はカタクリの鳩吹山、福寿草の藤原岳、アセビの入道ヶ岳、野登山のミツマタが浮かぶ。
竜ヶ岳のシロヤシオは最高の素晴らしさでした。
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入道ヶ岳 北尾根~井戸谷 椿大神社からアセビ満開の頂へ!
ミツマタ浮かぶ幽玄の森 野登山 ミツマタの森~表参道
(13:20)
シロヤシオの森を抜ければ、藤原岳へ続く治田峠分岐。
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金山尾根と中道尾根の間に点々と広がるシロヤシオは羊の放牧とも言われます。
今回は羊がちょっぴり少なく寂しいですね。
奥には釈迦ヶ岳、雲母峰、御在所岳が見えてきました。
大迫力のガレ!釈迦ヶ岳 中尾根~羽鳥峰猫谷 周回コース
御在所岳 紅葉の中登山道~国見岳
気付けば竜ヶ岳の山頂が迫っていた。
笹原に伸びる登山道はいつも心を躍らせてくれる。
稜線を振り返ると鈴鹿屈指の開放的な登山道が続く。
別ルートで来てここを駆け下りてみなきゃ!
(13:35)
「良し!ラストスパートだ!」とテンションを上げて駆け出すものの1/3ほどでダウン。
毎回走りきれないけど、駆け出す足は止められません。
走れなくなっても歩幅は広がり、自然にペースが上がっていきます。
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少し登って振り返れば鈴鹿山脈北部の藤原岳と御池岳。
この周辺は「三重県の山」の表紙にも使われています。
福寿草と節分草が咲き 眺望素晴らしい 藤原岳 大貝戸道
鈴鹿山脈最高峰のテーブルランド 御池岳 コグルミ谷~鞍掛峠
竜ヶ岳 頂上
(13:40)
笹が切り払われパノラマビューの竜ヶ岳山頂。
シロヤシオ目当てのハイカー達で賑わっていました。
食事休憩を除いて3時間15分・・・魚止滝やシロヤシオを考慮すると宇賀渓から3時間弱。
鈴鹿セブンマウンテンの中では入道ヶ岳からの眺望がお気に入りでした。
しかし、竜ヶ岳の眺望はそれを超える最高の眺め。
鈴鹿セブンマウンテンで後回しにされるとは信じられない!
(14:25)
眺望を楽しみ、携行食をしっかりチャージ。
帰路は表道から石榑峠を経て宇賀渓へ降りて行きます。
(14:30)
大ガレ前にある「斜面崩壊 立ち入り危険」
・・・危険、禁止とは書いていない。
大ガレ上はそれなりに登山道が続いていました。
前を見て歩けても、崖下は覗き込めません。
怖いものしらずのしなは平気で覗き込んでいました・・・すごい。
重ね岩
(15:00-15)
シロヤシオが敷かれた森の急斜面を駆け下りて重ね岩へ。
こういった名のある巨岩があると登りたくなって・・・
しなは腕力に任せて登ってしまい、子猫のように降りられなくなるハプニング。
岩場は降り方も考えて登らなければならない・・・良い教訓になりました。
次は俺の番!重ね岩からの眺望は最高の一言!
しなは写真のために向かいの岩に登っていました。
二人を更に客観的に写真へ納められたら面白そう!
でも、二人で打ち止め・・・残念です。
ザレ気味の掘割道は縁を歩いて転倒防止。
細かく分岐していますが、やがて合流するので心配はありません。
客先で知り合った山岳会員にナンパされて1年。 大垣山岳協会の山行に飛び入り参加し、三池岳を登ってきました。 この記事が気 ...
(15:30)
釈迦ヶ岳の羽鳥峰を思い出すザレたピーク。
奥にはザレた稜線歩きが記憶に残る三池岳。
大垣山岳協会と行く 釈迦ヶ岳 岩ヶ峰尾根~三池岳 尾根ルート
入道ヶ岳の山頂部を思い出すアセビの森を抜ければやがて石榑峠へ。
石榑峠
(15:55)
表道登山口の石榑峠。重ね岩からの下り標準タイムは20分。
しなの足首が効かなくなってきたのでかなりスローペースです。
石榑峠からは酷道として知られる旧国道421号を下って行きます。
剥き出しのコンクリートによる簡易舗装に道幅の狭さ、急傾斜。
登山者には立派な遊歩道となります。
(16:15)
石榑峠同じくコンクリート関所のある小峠。
しなの力を無くした足首に優しい舗装路もここで終了。
(16:20-35)
小峠からすぐの小峠入口へ入る前に補給タイム。
日暮れも心配ですが、いざとなればヘッドランプもある!
モバイルバッテリーにLEDライトもある!
(17:00)
宇賀渓を挟んで南に位置する砂山分岐。
砂山経由の中道で登り、遠足尾根で周回するルートもあり。
竜ヶ岳は本当に登山ルートが豊富!
長尾滝前の宇賀渓渡渉ポイントにはロープが張られていました。
が・・・ロープに頼ると逆に危ないので使用せず。増水した時用かな?
足を少しでも滑らせれば即ドボン!この道の薄さにも驚かされました。
長尾滝
(17:15)
見事な曲線を描きながらエメラルドグリーンの滝壺へ注ぐのは長尾滝。
豪快な水音にほとばしる水しぶきが疲れを吹き飛ばしてくれました。
(17:20)
ヨコ谷出合のこの登りには本当にびっくり!
右下の岩から飛びついて渡りましたが危機一髪!
素直にロープを借りてよじ登りましょう。
(17:40)
中道分岐。ここまで来たら宇賀渓を高巻く登山道を戻るだけ。
やっと終わりが見えてきました。
五階滝
(18:40)
満車だった宇賀渓駐車場が完全に空。
三重県の山によると4時間50分が6時間40分。
時間の見積もりが甘過ぎました。
まとめ
竜ヶ岳はシロヤシオ、稜線歩き、巨岩、滝巡りと見どころ豊富な素晴らしいお山でした。
羊の放牧と言われるほどボリュームはなくとも満足感があります。
標高差はおよそ850m、距離も長く体力を必要としますがおすすめのお山です!
この長い記事を最後まで読んでくださってありがとうございます!
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