東近江市により選定された鈴鹿10座の末席、天狗堂。
山頂部には雨風をしのげる巨岩が点在。
天狗が住まう山とされるのも納得の不思議な雰囲気がありました。
概要
滋賀県東近江市と犬上郡に跨る標高988mの山、「天狗堂」
鈴鹿山脈のほぼ中央に位置する独立峰で展望岩からは鈴鹿北部の山々が一望。
山頂部は大きな岩が点在し、5月初旬にはシャクナゲが見頃となる。
日程 | 2016年11月13日 |
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ルート | 君ヶ畑ミニ展示館 ⇒ 大皇器地祖神社 ⇒ 天狗堂 ⇒ 展望岩 ⇒ 天狗堂 ⇒ 岩尾谷登山口 ⇒ 君ヶ畑ミニ展示館 |
アクセス | Googleマップで「木地師発祥地君ケ畑ミニ展示館 」を検索! |
周辺情報 | 君ヶ畑ミニ展示館 駐車場 3台 |
トレッキングレポート
君ヶ畑ミニ展示館
(11:45)
君ヶ畑バス停に駐車予定でしたがロープが張られ断念。
ミニ展示会に3台ほどの駐車場をお借りしました。
左奥にピークが見えていますが天狗堂ではありません。
ミニ展示館すぐの分岐を左へ登ります。
大皇器地祖神社への案内板があるので見落しはないでしょう。
大皇器地祖神社
(11:50)
木地師の祖神、惟喬親王を祭る大皇器地祖神社。
898年に創建された由緒ある神社から天狗堂登山は始まります。
鳥居周辺に虫が大量発生・・・まさかのてんとう虫でした!
顔にバチバチと当たり、口へも入って来そうな勢い。
身体中を払いながら逃げるように境内へ。
君ヶ畑登山口
鳥居をくぐって右手、社務所裏にある天狗堂登山口。
飛び出し坊やが鈴鹿10座の目印です。
標高1,000m未満なら紅葉にまだ間に合うはず。
そんな思いで来た天狗堂・・・期待通りに紅葉しています。
少し遠いけど、高度を上げれば近くなるに違いない。
負荷の低い山が続いていたので急登に苦戦・・・
足首外側の痛みに衰えを痛感しながらもゆっくりと足を進めます。
高度を少し上げただけで紅葉が近くなりました。
紅葉を見上げて歩みを止めれば、足の痛みも消え去ります。
この紅葉の美しさがあれば目立ったスポットがなくとも十分。
地味な山ほど紅葉の時期に登るべき・・・すっかり忘れていました。
稜線に近付くと、紅葉が目の高さまで降りてきました。
長かった急登もひとまず終わりを迎えます。
(12:25)
鈴鹿山脈で良く見かけるレスキューポイント。
鈴鹿10座の選定に伴って整備されたようでまだピカピカ。
揖斐川町もこの試みを参考に盛り上がらないかな・・・?
(12:30)
やっとの思いで稜線へ合流。
ここから山頂直下までは快適な稜線歩き!
合流地点にも真新しい看板が設置されていました。
ここを反対方向に向かうと宮坂峠を経て黒谷山へ辿り着きます。
快適な稜線に並走するように表れた林道。
少し残念な気分になりますがこの林道は狭すぎて通れる気がしません。
紅葉のトンネル・・・じっくり楽しみたいのに歩みを早めちゃう。
考えてみると紅葉を立ち止まって愛でていない・・・
眺望にも花にも足を止めるのにどうしてだろう?
(13:00)
レスキューポイント「天狗堂~サンヤリ2」
ここで先行していたパーティと遭遇。
「展望岩の眺望は最高だよ」の声に思わず駆け出してしまいました。
レスキューポイント過ぎてやっと天狗堂が姿を表しました。
そして、再び急登が始まります。
踏跡があちこちに散って不明瞭・・・
目先を踏跡からテープへ変えて行きましょう。
ちょっと驚いた急登・・・と言うか崖登り。
まさか手が必要になると思っていませんでした。
ここに来て初めて目にしたイワカガミ。
春先は急登を登り終えたら花が迎えてくれるわけですね!
立入禁止のテープを見て迂回路を探すも不明瞭。
巻かれているので輪に入らなければ良いか?と一跨ぎ。
巨岩の隙間を縫うように進んで行きます。
岩で踏跡が見えないのに迷いなく進める登山道。
あちこちでこの感覚を覚えるんですが何なんでしょうね?
天狗堂 山頂
(13:35)
参考タイム130分を110分で天狗堂の頂に到達!
急登に幾度も足を止めたにしてはまずまずのタイム。
残念ながら展望はないので休憩は展望岩までお預けです。
一昨年前に竜ヶ岳のシロヤシオを知り、昨年は裏年で花が少なく断念。 2年間待ち続けてやっとこの景色に出会えました。 花あり ...
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展望岩
(13:40-14:10)
国土地理院では山頂扱いされている展望岩。
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展望岩の正面には御池岳が大きく横たわっていました。
鈴鹿山脈の最高峰に相応しい雄大な姿。
鈴鹿山脈最高峰のテーブルランド 御池岳 コグルミ谷~鞍掛峠
眺望素晴らしい展望岩ですが、足元はスッパリ!
ぽかぽか陽気に思わず横になりたくなりましたがここでは諦めざるを得ません。
この先にサンヤリが控えていますが残念ながら今回は見送りです。
下りは岩尾谷へ降りて行きます。
国土地理院地図、山と高原地図にも記載されていません。
結論から言うと不明瞭でオススメできません。
踏跡を追って雰囲気で駆け下りると一瞬でロスト。
テープが確認できるところまで戻って再探索・・・を数回繰り返しました。
ここを下るときは慎重にテープを追って行きましょう。
不明瞭なエリアを抜けて森の境界へ出ました。
この分かりやすさに本当にほっとします。
岩尾谷を左に眺めながらゆっくり高度を下げて行きます。
このまま登山口まで沢沿いを歩くと思いきやすぐに離れて行きます。
岩尾谷で唯一見られた紅葉トンネル。
不明瞭な登山道でのストレスが一気に吹き飛んで行くかのようでした。
振り返ると森の奥、紅葉トンネルが光り輝いていました。
ヘンゼルとグレーテルならあの光の先にあるのはお菓子の家かな?
天狗堂には悪い魔法使いはいないから心配しなくて良いよ!
御池林道登山口
(14:55)
バリエーションルートらしく案内のない岩尾谷登山口。
両脇に立てられた角材も知らなければ登山口とは気づくのは難しいかもしれません。
岩尾谷登山口から君ヶ畑ミニ展示館は御池林道を歩いて30分。
この御池林道も御池川も美しく紅葉していました。
特に御池川の紅葉は素晴らしく、川へ降りたくなるも我慢・・・
数年後、シャクナゲの時期に来れたら良いな。
まとめ
東近江市により選定された鈴鹿10座の末席、天狗堂。
山頂部には雨風をしのぐに十分な巨岩が点在。
天狗の住まう山とされるのも納得できる不思議な雰囲気がありました。
今回は奥のサンヤリ、シャクナゲに未練が残ります。
シャクナゲの見頃は5月初旬・・・またその頃に訪れようと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございます!
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