東海・北陸 養老山地

濃尾平野の西端を駆け抜ける 養老山地縦走(2/3) 養老山~庭田山頂公園

2019-11-21


多芸ノ台、津谷避難小屋、川原越、志津山・・・多くの存在が忘れられています。
養老山地縦走の第2回は養老山から二ノ瀬越までをお送りします。
この記事で養老山地の活性化に少しでも力になれればと思います。

概要

濃尾平野の西端に沿って延長約25kmにわたって連なる「養老山地」
北部は標高800-900m、南部は標高400mほどのピークが連なる。
最高峰は笙ヶ岳。北部の主峰に養老山、最南部の主峰に多度山がある。

六甲全山縦走を踏破後からいつかはと狙っていた養老山地縦走。
連休最終日、待ちに待ったその日がやって来ました!
この記事では養老山から庭田山頂公園までをご案内します。

日程 2019年5月5日
ルート 養老公園 ⇒ 養老山 ⇒ 川原越 ⇒ 庭田山頂公園 ⇒ 田代越 ⇒ 石津御嶽 ⇒ 多度山 ⇒ 多度駅
アクセス Googleマップで「交通安全協会 第1駐車場 」を確認する
三角点 養老山 一等三角点 「養老山」
志津山 三等三角点 「田辺1」
四等三角点 「祖古谷」
(未踏)四等三角点 「奥谷」
飯盛山 三等三角点 「飯森」
田代越 四等三角点 「鎌知土」
石津御嶽 四等三角点 「杉生平」
美濃松山 三等三角点 「多度」
多度山 二等三角点 「柚井村」
周辺情報 養老公園 交通安全協会 第1駐車場 200台 無料

トレッキングレポート


(9:25)
養老孝子伝説にちなんでか瓢箪がくくられていた養老山。
養老山地縦走においては最序盤・・・ここからが本番です。


次のチェックポイントは多芸ノ台を抜け、津谷避難小屋。
養老山から緩やかに下ります。2.5kmで100分は大げさですね。


養老山地縦走の中間地点、二ノ瀬越の庭田山頂公園までは10.5km。
250分はかなりゆったりペース・・・下りだし巻いて行きましょう。


二ノ瀬越までは養老山頂遊歩道として整備がしっかり。
多芸ノ台へ向けて大きく左に巻き進みます。


養老山でも励ましてくれたイワカガミ。
岩場に多く生え、葉の光沢に由来します。


ひっそりと一輪だけ咲いていた春の妖精、カタクリ。
鳩吹山では圧倒的な群生が見られます。


(9:45)
養老山頂遊歩道には灰皿が設置されています。
管理人はいません。利用は控えましょう。


丸太階段が現れると多芸ノ台は近い。
登って下って登り返します。


木々が低くなり眺望がある多芸ノ台。


(10:00)
多芸ノ台の看板は木に埋もれていました・・・


山野草として心を和ませてくれるマムシグサ。
実は毒草で食べると死に至る可能性も・・・


15分歩いてベンチと灰皿に再開・・・
配置が同じですが迷ったりしていません。大丈夫。


イワカガミの中を知っていますか?
イソギンチャクみたいで指を入れたら食い付かれそうだ。


根こそぎ倒された倒木。
迂回路がしっかり付いていました。


木々の隙間を縫うように続く森のトンネル。
曲がりくねった細い踏跡だけが枯葉に埋もれず残されています。


枯れ折れた枝が道を阻んできました。
落ちていれば取り除けるのに・・・


(10:15-30)
養老山から50分で津屋避難小屋に辿り着きました。
やはり100分は大げさでしたね。


雨戸を開けると中は綺麗に保たれていました。
雨風を凌ぐ以上の快適さです。


津屋避難小屋で二人組のトレイルランナーと合流。
ちょっぴり引っ張ってもらいました。


付いてはいけるけど、余裕がない。
トレランブロガーの道は険しそうだ・・・


養老山頂遊歩道はベンチが頻繁に現れますね。
まだ休憩には早いと通り過ぎるばかりです。


正面に志津山が見えてきました。
やがて川原越への下りが始まります。


(10:45)
緩やかに下って行くと川原越の東屋が現われました。


(10:50)
養老山地を越える峠の一つ、川原越。
古くから続く登山道ですが崩落のため立入禁止・・・残念です。


川原越を過ぎれば志津山への登り返しが始まります。
緩やかな道で足は回復・・・歩幅は小さく回転を上げて登ります。


ぐるぐるに巻かれたテープが志津山への入口。
養老山地縦走路から右に離れ、志津山へ向かいます。


気を付けていないと見落としちゃいそうだけど案内も。


(11:10)
登り返しに息を切らせながら志津山に登頂。
志津山を知る登山者は少なくひっそりとしています。


志津山を奥に抜けて養老山地縦走路に合流。
戻らなくて良いのがありがたい。


春の花に続いて若葉が元気を分けてくれました。
芽吹きはいつも誕生の喜びを感じさせてくれます。


(11:15)
もう数えるのを止めてしまったベンチ。
現れる度に休んでいたら電車がなくなってしまう・・・


踏跡が分かれるところも現れます。
明瞭な方が正解ですが、しっかり地図を確認して行きましょう。


(11:25)
およそ2/3地点にある案内板。
案内通りなら庭田山頂公園まで1時間で行けるはず!


この分岐は直登と巻道の分岐。
やがて合流するのでどちらを進んでも大丈夫。


次は尾根の左側を巻く登山道。
案内板では庭田山頂公園まで4.8km・・・中間地点を越えました。


(11:30)
ここから美濃津屋で下山できます。
尾根伝いに下り、鉄塔巡視路に合流するバリエーションルートです。


四等三角点「祖古谷」がある小ピーク分岐。
巻いても良いけど、三角点ハンターは直進しましょう。


(11:35)
いつもは掲載しない三角点。
長いルートでは貴重なチェックポイントです。


少しの間、林道と並走します。
この林道も二ノ瀬越へ繋がっているけど、登山道を歩きたいんです。


(11:45-55)
いきなり無理をし過ぎたか前腿に痛み。
足を少し休ませながら、二ノ瀬食べる予定の昼食を前倒し。


しばらく緩やかに下りながらのアップダウン。
歩幅は小さく足指を使って衝撃を緩和。前腿を休ませます。


(12:05)
P467にある鉄塔横をすり抜けて行きます。
どうやら鉄塔巡視路に合流したようですね。


(12:10)
展望のある鉄塔。こんもりとしたのは三角点のあるP387。
縦走路から外れているので今回は横目に通り過ぎます。


(12:20)
緩やかな登りと下りを抜けて、林道に合流。
ここから二ノ瀬越までは緩やかな林道が続きます。


体力は温存できるけど、ちょっぴり退屈。
県境稜線を行ってみても良かったかもしれない・・・


鉄塔巡視路入口がありました。
もしかしたら鉄塔からここに降りられるのかな?


「この丸太を渡って対岸へ渡ろう!」
林道に退屈すると変な考えが浮かんできますね。


折り返して谷を抜ければ、温かな陽射しが降り注ぎます。
木陰と谷を抜ける風で冷えた身体に優しい・・・


(12:35)
林道の分岐には案内板がしっかり。
庭田山頂園地まで30分・・・近付いてきました。


杉の植林帯を抜ける林道・・・定番の光景です。
単調なのは同じだけど、目的地までの距離が歩幅を広げます。


二ノ瀬越へと続く車道を横断。
これは相当近くまで来ている!


車道を二回横断して再び登山道へ入ります。
ここで前腿の痛みが再発・・・長い林道にすっかり油断していました。


(13:00)
前腿の痛みは歩き方でカバー・・・とうとう二ノ瀬越です!


養老山から二ノ瀬越までのコースタイムは4時間10分。
3時間半で踏破できました。


前腿の筋肉を休めると共に昼食休憩。
養老山地縦走はまだ半ば、休憩をそこそこに出発です。

養老山地縦走の第2回は養老山から二ノ瀬越までをお送りしました。
第3回は二ノ瀬越から多度山までを予定しています。

養老山を過ぎると登山者がぐっと少なくなります。
出会ったのはトレイルランナーが1組、2名のみでした。
踏跡は明瞭ながら小さな分岐が多く、道迷いの危険があります。
GPSアプリや地図などをしっかり準備して挑戦してください。

養老山の奥にこんなに整備された登山道があるなんて
多くの登山者には知られていないでしょう。
多芸ノ台、津谷避難小屋、川原越、志津山・・・多くの存在が忘れられています。
この記事が忘れられそうな登山道の力になればと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました!


続きは養老山地縦走 3/3 庭田山頂公園~多度駅。
登山者が少ない養老山地の最深部をご案内します。

養老山~二ノ瀬越はいかがでしたか?

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