養老山地縦走の第3回は庭田山頂公園から多度駅までお送りします。
今回のハイライトは田代池と石津御嶽~多度山縦走路。
知名度は高くはありませんがおすすめのスポットです。
概要
濃尾平野の西端に沿って延長約25kmにわたって連なる「養老山地」
北部は標高800-900m、南部は標高400mほどのピークが連なる。
最高峰は笙ヶ岳。北部の主峰に養老山、最南部の主峰に多度山がある。
六甲全山縦走を踏破後からいつかはと狙っていた養老山地縦走。
連休最終日、待ちに待ったその日がやって来ました!
日程 | 2019年5月5日 |
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ルート | 養老公園 ⇒ 養老山 ⇒ 川原越 ⇒ 庭田山頂公園 ⇒ 田代越 ⇒ 石津御嶽 ⇒ 多度山 ⇒ 多度駅 |
アクセス | Googleマップで「交通安全協会 第1駐車場 」を確認する |
三角点 | 養老山 一等三角点 「養老山」 |
志津山 三等三角点 「田辺1」 | |
四等三角点 「祖古谷」 | |
(未踏)四等三角点 「奥谷」 | |
四等三角点 「飯森」 | |
田代越 四等三角点 「鎌知土」 | |
石津御嶽 四等三角点 「杉生平」 | |
美濃松山 三等三角点 「多度」 | |
多度山 二等三角点 「柚井村」 | |
周辺情報 | 養老公園 交通安全協会 第1駐車場 200台 無料 |
トレッキングレポート
(13:05)
やっとの思いで辿り着いた庭田山頂公園。
前腿を痛めて、予定より1時間押し・・・頭に日暮れが過ります。
折り返し気味に細い林道へ入りましょう。
シーキューブ、トラック、ドコモの森・・・様々な標識が並びます。
「しばらく林道が続くけどがんばって!」
シキミが励ましてくれた気がしました。
(13:10)
少し判断に悩まされた悟入谷林道ゲート。
YAMAP地図は悟入谷林道を通っている・・・信じて行きます。
養老山では蕾だったツツジが見頃を迎えていました。
全体から見ればまだ半分、されど半分です。
悟入谷林道は舗装がやや粗いけどしっかり。
足に優しくないので早く山に入りたい・・・
(13:25)
15分ほど歩くと、登山道への分岐を発見。
直射日光を避けて、森へと身を投じます。
少しだけ不安だったけど、ピンクテープが案内してくれました。
細く小さな登山道だけど、踏跡もしっかり。
(13:40)
15分も進めば、悟入谷林道へ再合流・・・短い別れでした。
退屈な悟入谷林道を黙々と歩き続ける辛抱どころ。
東斜面に入って直射日光を避けられるのが本当にありがたい。
(13:45)
ちょっぴり気になったゲート。
見送ってそのまま林道を行きましょう。
折り返し地点にある「あと5km」の案内板。
5km先に何がある!との感覚が足を速めてくれます。
(13:55)
案内のテープに明瞭な登山道。
地図も確認するとかなりの近道・・・行こう!
ちょっぴり戸惑った迷いポイント。
踏跡は薄いが確かに道はある・・・旧道かもしれない。
荒れているけど間違いなく登山道。
忘れられた登山道はちょっとだけワクワクします。
かなりの傾斜を一気に登る危険個所。
ロープがなく足元が緩い・・・雨のときは想像したくないですね。
(14:15)
難所を越えると林道に癒されます。
杭に書かれた「関係者以外通行禁止」に従い、分岐は右へ進みます。
細長い線はMTB(マウンテンバイク)のタイヤ跡。
しばらくタイヤ跡が案内してくれます。
先ほど別れた林道と並走する登山道。
間違いなく林道が楽だけど、登山道を歩きたいんです。
人気のない登山道に揺れるピンクテープ。
どこか温もりと安心感を与えてくれました。
(14:50)
ここに来るまで知らなかった小原越。
三重県側はわずかに登山道が残るものの、岐阜県側は廃道化しています。
油断すると転がり落ちそうな急登。
つかまるものがない急登は岩場より危険かもしれない・・・
登り切ったところで眺望が出迎えてくれました。
急登で火照った心身に爽やかな風が吹き抜けます。
(15:10)
眼下に名もなき池が現れました。
残念ながらチェックポイントの田代池はもう少し先です。
(15:20)
小さな池を過ぎると登山道は緩やかに。
やがて四等三角点「飯森」が現在位置を知らせてくれます。
日曜は雨予報。土曜の午後から行ける山は・・・? 志津山に引き続き養老山地を開拓!飯盛山から田代越へ行ってきました!
悟入谷林道から飯盛山へと続く林道と交差。
右に少し進めば桜番所跡があります。
養老山地の低山ハイキング 飯盛山~田代越 周回コース
良く踏まれた明瞭な登山道。
飯盛山から田代越を繋ぐルートは人気があるんですね。
驚くほどの激下りに加え、MTBにより足場が脆くなっています。
木に捉まりながら慎重に下りてください。
(15:55)
作業道東谷南線のゲート。
ここから田代池までGPSが混乱。再起動で復帰しました。
YAMAPで現在位置がズレたときはスマホを再起動してみましょう。
(16:15)
案内に従って田代池神社を訪れました。
奥へ抜けて再合流できるので立ち寄りましょう。
湖面は鏡のように美しい姿を映していました。
・・・が、写真で伝えられないのが残念。
榑沢池と田代越を迷って、田代越に向かいます。
田代池神社をそのまま抜けて作業道東谷南線と並走。
ちょっとした丘の上にある田代越。
このわずかな登りですら諦めそうな自分がいました。
(16:25)
四等三角点「鎌知土」のある田代越。
休みたいけど、日暮れが近い・・・急がなきゃ。
鉄塔巡視路は美濃山崎へと続いています。
迷い込まないように注意してください。
ただの巻道分岐ではありません。
左は石津御嶽。右は田代池へと戻ってしまいます。
榑沢池近くにある温もり溢れる案内板。
多度山までずっと案内してくれます。
(16:50)
林道を離れて踏跡の薄い登山道へ。
石津御嶽神社、奥之院へと向かいましょう。
(17:05)
小さな社がある石津御嶽神社奥之院。
案内板によると石津御嶽神社まで20分。
参拝者が多く訪れるのか、ただ人気が高いのか。
しっかりと踏み固められて明瞭です。
目標に掲げた養老山地縦走。 終盤の調査に石津御嶽~多度山を縦走してきました。 養老山地縦走はこちら「濃尾平野の西端を駆け ...
(17:20)
信仰の山、石津御嶽頂上にある石津御嶽神社。
麓の石津から多度に抜けるルートもおすすめです!
養老山地縦走へ向けて 石津御嶽~多度山縦走
日が低くなり影を落とし始めました。
踏破はできるが日没は避けられない・・・覚悟を決めました。
(17:35)
眺望のあるグライダー発射場。
ここからの夜景を見に来ても良いかもしれない。
グライダー発射場から緩やかな登りの始まり。
下り傾向だけど、ちょっとした登り下りが続きます。
(17:45)
林道の終点にあるドコモの電波塔。
この施設のための林道だったんですね。
登山道がどんどん細くなっていきます。
広過ぎるより狭いくらいが心躍ります。
やがて両端が切れ落ちた痩せ尾根へと入ります。
ここを駆け抜けるのが気持ち良くてたまらない!
(17:55)
迷いそうな分岐には案内板がしっかり。
もちろん、左の多度山上公園へ向かいましょう。
(18:00)
三角点のある美濃松山。
余裕があれば立ち寄って行きましょう。
余裕はない・・・けど、レポートに立ち寄りました。
少し急だけど、そのまま奥に抜けられます。
分岐するけど、やがて合流します。
だったら展望良しの30番鉄塔のある左へ行きましょう。
(18:10)
美濃松山へ降りられるようです。
廃道化の可能性もあるので準備なしに挑むのは止めましょう。
30番鉄塔には丸太ベンチが整備されています。
鈴鹿山脈の山々が望める眺望スポットです。
釈迦ヶ岳、三池岳、藤原岳。
これまで登った山々が励ましてくれました。
(18:25)
先ほど別れた分岐の合流点。
眺望良しの30番鉄塔は選んで正解でしたね。
多度峡・多度山分岐は多度山へ向かいます。
多度峡へは近くても多度駅には遠回りです。
多度山ハイキングコースに合流しました。
ここまで来れば一安心です・・・
(18:45)
多度大社に続く、中道分岐。
多度山頂公園まで20分・・・もう少しです。
(18:55)
電波塔を通過するも時刻は19時・・・夜が迫ります。
多度山から下山するにも1時間は掛かったはず。
焦っている分、わずかな登りに身心が消耗。
「もう少し」を何回繰り返したことか分かりません。
(19:00-10)
出発から12時間・・・最後の多度山へ辿り着きました。
一時、足を痛めたのもあって素晴らしい達成感。
もうどうやっても日は暮れてしまう・・・。
潔く諦めて夜景の始まりを楽しみました。
眺望満喫コースは車道を歩くコースですが登山道もあります。
時折、見える下界の夜景が焦る気持ちを癒してくれました。
(20:05)
多度山から多度駅までは1時間。養老駅までは電車で30分。
活動13時間、歩行距離33.3km、累計標高差2,500mの養老山地縦走・・・踏破です!
(20:50)
朝から日が暮れるまで歩いた距離が電車だと30分。
達成感でいっぱいだったけど、何とも言えない気分です・・・
(21:10)
養老駅から養老公園までの登りがつらい!
車に辿り着くと窓に駐車場料金の請求が挟まれていました。
車番と料金をポストに入れてお疲れさまでした!
養老山地縦走の第3回は庭田山頂公園から多度駅までをお送りしました。
3回にもわたる山行記録にお付き合い、ありがとうございます。
庭田山頂公園から田代越までは忍耐の道が続きます。
MTBに荒らされた登山道は脆く崩れやすくなっています。
足を滑らせれば事故に繋がりかねない危険個所があります。
安全のために登山道を一歩外す勇気を持ちましょう。
今回のハイライトは田代池と石津御嶽・多度山縦走路。
どちらも知名度は高くはありませんがおすすめのスポットです。
養老山地縦走は無理でも分けて楽しむこともできます。
まだまだ静かな養老山地に訪れてみませんか?
最後まで読んでくださってありがとうございます!
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