伊吹山 近畿・関西

草木萌え、花たちが春を告げる 伊吹山 表登山道~山頂お花畑

2017-07-25


伊吹山に登山適期がやってきた!
2合目から山頂まで花々が途切れることなく咲き乱れる。
新・花の百名山に選ばれた伊吹山のお花畑・・・おすすめです!

 伊吹山ってどんなとこ?

滋賀県米原市と岐阜県揖斐郡・不破郡にまたがる1,377mの山、「伊吹山いぶきやま」伊吹山地の最高峰。
古くから霊峰とされ、日本武尊やまとたけるが伊吹山の神に挑み、返り討ちにあう神話が残る。
薬草の宝庫として知られ、麓には伊吹山文化資料館、かすがモリモリ村などの薬草施設がある。

登山ルート

(「伊吹山山麓の登山道-伊吹山ネイチャーネットワーク 」)より

主な登山ルート

表登山道の山行情報

日程 2017年5月28日
ルート 表登山道(表登山口 ⇒ 山小屋 ⇒ 避難小屋) ⇒ 伊吹山 ⇒ 東登山道 ⇒ 中央登山道 ⇒ 表登山道 )
アクセス Googleマップで「三之宮神社 」を確認!(米原ICより21分)
近江鉄道 湖国バス JR近江長岡駅 ⇔ 伊吹登山口 16分 370円
三角点 伊吹山 一等三角点 「伊吹山」
周辺情報 入山協力金 300円(任意)
森川駐車場 5台 500円
伊吹薬草の里文化センター いぶき薬草湯 大人 620円 小人 310円

軌跡データ/標高グラフ

 山行レポート

森川駐車場


(8:20)
8時過ぎ、道路沿いの駐車場はほぼ満車。
少し奥の森川駐車場をお借りしました。

いち
いち
勧誘がない穴場駐車場だ

表登山口


伊吹山は3月から8月に掛けて多種多様の花々が楽しませてくれる。
登山口前のゲートには多くの登山者が集っていました。
入山協力金300円を支払い、表登山口へ歩みを進めます。


(8:35)
登山者を次々と吸い込む表登山口。
駐車場の混雑から、数百人の登山者が訪れるのでしょう。


どこか気品を感じる花はユキノシタ。
生薬の効能を持ち、天ぷらなどにして食べられる。

いち
いち
伊吹山は5回目だけど、季節を変えれば新たな発見がある

皆が通り過ぎるひろきち地蔵に立ち止まる人にほっこり。
名所・旧跡に惹かれ、花々を愛でる・・・疲れにくいコツの一つです。


(8:50)
木陰を抜け、1合目に辿り着きました。
陽射しをさえぎるものがない灼熱の登山道が始まる。


伊吹高原山荘から少し登れば1合目便所。

いち
いち
できれば団体が出発する前に通り過ぎたい・・・目前で出発


(9:10-15)
団体を一気に抜くものの、ペースを上げて消耗・・・
いつもは通り過ぎる2合目ベンチで思わず休憩。


5分も休むと追いつかれてしまった。
ハイペースで進んでも休めば、差はなくなります。

いち
いち
まるで「うさぎと亀」みたいだ。


2合目を過ぎ、大きく右から左に振られるように登山道が続きます。
急登から解放され、琵琶湖から吹く風が気持ち良い!


直線に入り、蕾を残すタニウツギが出迎えてくれた。

いち
いち
新緑の季節、桃色の花はひときわ映える


視線を足元に落とせばウマノアシガタ。
根元の葉が馬の蹄に見えることに由来する。


伊吹山が姿を現せば3合目まで残りわずか。
3合目周辺はオカメガハラと呼ばれ、春から秋にかけて70種ほどの草花が見られます。

いち
いち
この時期はどんな花が出迎えてくれるだろう?


傷付きながらも花を残していたのはホタルカズラ。
緑の中に鮮やかな瑠璃色に咲く花をホタルに例えられたに由来します。


この先、お花畑となって迎えてくれたのはオドリコソウ。
笠をかぶった踊り子の姿に似ているそうですが、浮かんだのはヤマタノオロチ・・・
天ぷらや煮浸しで食されるそうですが、もちろん採っちゃダメ!


オカメガハラには周辺に咲く草花の解説板があります。
今回は春から初夏をまたぐ花々が見られてちょっぴりお得な気分。


保護策内ではボランティアさんが作業中。
この方々の努力で美しいお花畑が守られています。
「暑いのにご苦労様です!」


(9:45-10:00)
心地良い風で適温。灼熱の印象がある伊吹山は今がまさに適期です。
3合目の東屋前にはオドリコソウとウマノアシガタのお花畑が広がっていました。


4合目の突き当たりにはカキオドシのお花畑。
血糖値効果作用、脂肪や結石を溶かす作用があり、漢方にも使用されています。
葉を揉むと良い香りがします・・・揉んでみてください!


4合目から5合目に掛けては大きな岩が転がる登山道。
まだ山になれていない時は「これが人の歩く道なのか・・・」と嘆いたものです。
幅広で明瞭、地表も顔を出して快適な登山道じゃないか!


蝶のように美しい花を多く咲かせていたのはハクサンハタザオ。

山小屋


(10:15-20)
一区切りとなる5合目へ到着。
日が高くなるに連れて陽射しは強くなるけど、登っただけ気温は下がって快適!
いつもは本格登山の足慣らしに訪れる伊吹山がこんなに快適で良いのかな?


小屋前のベンチは多くの登山者で賑わっていました。
ここからは山頂まで一気に500mを駆け上がります。
5合目小屋の自動販売機で冷たいドリンクを買って、携行食を補給。


補給を終えて眼前に迫る伊吹山へと進んでいきます。
気合を入れたものの6合目までは緩やか。避難小屋を越えてからが本番です。


振り返ると琵琶湖奥の比良山地まで見渡すせました。
雲一つないとまでは行かないけれど、恵まれた天候に感謝!


(10:30)
伊吹山の核心部となる6合目。
積雪期にはここから長く辛い直登が始まりますが夏道なら快適です。


振り返ると正面左に清滝山、その奥には霊仙山。
5合目小屋付近は登山者であふれかえっていました。


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この黄色い花は初対面となるヤマガラシ。
若芽や若苗は天ぷらやおひたしにして食べられます。


(10:45)
7合目まで来ると標高1,000mを越えて、一段と快適に。
ダウンを着て下山される方に声を掛けると「山頂は風が強くて寒いよ!」
防寒着を持って来て良かった・・・


どこかで見た覚えがある白い花はコバノミミナグサ。
どうやら記憶違いの初対面のようでした。


8合目の西にある行導岩。
伊吹山修験の行場だそうですが、そこへ至る道は残されていません。
見えるけど、手の届かない霊場・・・好奇心がちょっぴりくすぐられます。


(11:05-15)
山頂目前にある8合目展望ベンチは登山者で埋め尽くされていました。
ぼかしを入れちゃったけど、皆が皆良い笑顔をしているのが印象的でした。


3合目に咲いていたウマノアシガタがここでも咲いていました。
これは山頂のお花畑も期待ができそうだ。


少し巻くようにして登れば山頂西登山道と表登山道の合流点となるコル。
休憩を挟んで軽さを取り戻した身体は気持ちのままに駆け上がって行く!

伊吹山 山頂部


(11:30)
振り返って眺望を楽しむ間も登山者が続々とその数を増して行きます。
表登山道は終わりを迎え、お花畑のボーナスタイムが始まります。


昨年夏、本年冬季にはなかった獣害対策ゲートが整備されていました。
お花畑の保護活動ありがとうございます!


最初に出迎えてくれたのはイチリンソウ。


ショウジョウバカマはすっかり色褪せていました。


(11:40)
伊吹山寺へ登山の無事を感謝の参拝。
山頂は目前ですが、混雑を避けて先に昼食を済ませます。


対山館を抜けて南斜面へ出ればこの眺望。
伊吹山を登るのはもう5回目だけど、今回は過去最高の登山日和!
風が強く寒いくらいなのでライトシェルを羽織って食事休憩。


山頂部のベンチはほとんど埋まるほどの大混雑。
最近は鈴鹿山脈に傾いていたけれど、伊吹山は決して負けていないよ。
4月から10月まで半年も花が楽しめる山なんてなかなかない。


「当店で三百円以上お買い上げの方に登頂証明書をさし上げます」
こういうのってずるい!と思いつつも釣られてコーヒーをいただきました。


この登頂証明書をいただいて、ほっと一息ついていると・・・
お山のフリーペーパーPO!の蟹江編集長とまさかの遭遇。
握手を求めると快く応じていただけました。


(12:40)
たっぷり1時間の休憩を済ませ、日本武尊と記念撮影。
ここからはお花畑が広がる山頂登山道へと入って行きます。


ウマノアシガタのお花畑。
ここまでの群生は表登山道では見られませんでした。
このお花畑のためにドライブウェイまで整備されるんだからすごい!

東登山道


(12:50)
「これより先危険箇所あり!」と強めに警告されています。
しかしながら、スニーカーであれば特に問題ありません。
ゲートを開けて下り専用の東登山道へと入ります。


緩やかな東登山道を駆け下りて振り返る。
青空へと続くかのような胸躍る景色が広がっていました。


強めの警告のせいか東登山道を歩かれている方は少数・・・
足元に咲く花が目立ちますが8月中旬にはサラシナショウマが見事に咲き誇ります。


イチリンソウも負けじとお花畑を形作っていました。


ドライブウェイ終点近く、ネットの向こうで咲いていたのはヒメレンゲ。


東登山道ゲートから30分で伊吹山ドライブウェイ終点。
山頂のお花畑のピークは7~9月・・・駐車場にはまだまだ余裕がありました。
伊吹山ドライブウェイからお花畑を巡るのもおすすめ!

中央登山道


(13:20)
東登山道を抜けたところでそのまま中央登山道へ。
ほぼ階段の急斜面ですが、およそ20分で登頂できます。


ボタンネコノメソウではなく、アカヒダボタン。


ほんのり赤色を帯びたイチリンソウ。フィチリンソウ
あまりに近付いて撮影するから照れちゃったのかな?


表登山道から南斜面まで・・・ウマノアシガタは伊吹山全体で見られますね。


中央登山道の階段は段差が小さく上りやすい階段です。
山に慣れた方なら苦になるどころか快適な登山道。


春を告げるスプリング・エフェメラルの一つ、ヒロハノアマナ。
本来は春先に咲く草花ですが、伊吹山では一月遅れて楽しめます。


振り返るとまさに天空の遊歩道。
その名は岐阜のマチュピチュよりも伊吹山にこそ相応しい!


(13:35)
分岐はどちらでも山頂部へと続きますが、直進が緩やかでおすすめです。
日本武尊との記念撮影を忘れた方は左へ進みましょう。


山頂部の西端にある公衆便所前に出ました。

琵琶湖展望台


山頂お花畑に満足して、表登山道を駆け下りていくと・・・
琵琶湖展望台に人だかりができていました。立ち寄ってみます。


琵琶湖展望台の名の通り、素晴らしい展望が待っていました。
飛び上がって滑落しないように注意してくださいね!


2時を過ぎてもまだ山頂を目指して登られています。
下りは3合目まで駆け下りて・・・足を痛めた登山者に肩を貸しながら下山。
4時過ぎには表登山口へ戻りました。

まとめ

ブログ開始以来、5回目となる伊吹山登山。
陽射しをさえぎるもののない表登山道は灼熱の印象でした。
しかしながら、この時期はまさに適期!快適に登れました。

2合目から山頂まで途切れるず花々が楽しませてくれました。
3合目のオドリコソウ、6合目のヤマガラシ、山頂部はイチリンソウにウマノアシガタ。
高尾山に次いで藤原岳と共に2番目に植生が豊かと言われるだけあって
4月から10月に掛けて多彩なお花畑を楽しめます。

伊吹山ドライブウェイを利用すれば、ぐぐっとハードルは下がります。
新・花の百名山にも選定された伊吹山のお花畑・・・おすすめです!

最後まで読んでくださってありがとうございます!

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