11月25日から12月3日に開催された愛岐トンネル群 秋の特別公開へ行ってきました。
廃線は1.7kmに及び、近代化産業遺産に認定されています。
東海地方で最後の紅葉を楽しめるため、多くの人々が訪れていました。
概要
愛知県春日井市にある日本三大廃線トンネル郡の一つ、「愛岐トンネル群」
昭和41年に廃線となり、人々の記憶から忘れられたところを数ヶ月の探索を経て発見。
NPO法人「愛岐トンネル群保存再生委員会」により保存再生が行われている。
春・秋の特別公開には日々1,000人を超える人々が訪れる。
2020年秋の特別公開
11月28日(土)~12月6日(日)の9日間 ※雨天中止
(「愛岐トンネル群散策マップ-愛岐トンネル群保存再生委員会 」より)
11月25日(土)~12月3日(日)、秋の特別公開に行ってきました。
東海地方で最後の紅葉を楽しめるため、今期は25,000超の人々が訪れました。
日程 | 2017年12月3日 |
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ルート | 高蔵寺運動公園広場 ⇒ 高蔵寺駅 ⇒ 定光寺駅 ⇒ 愛岐トンネル群 |
アクセス | Googleマップで「高蔵寺運動公園広場 」を確認する |
周辺情報 | 高蔵寺運動公園広場 駐車場 300円 |
JR中央本線(高蔵寺⇔定光寺) 片道:190円 |
トレッキングレポート
(11:20)
愛岐トンネル群周辺には駐車場はありません。
高蔵寺運動公園に駐車し、高蔵寺駅から定光寺駅まで電車で移動。
駐車場からは車があふれ本来のスペースを超えて車が止められていました。
(11:25)
高蔵寺運動公園から道なりに進めば大通り。
左折して10分ほど進めば高蔵寺駅です。
高蔵寺駅にはベルマートがあります!
ここで水分や携行食を用意して行きましょう。
たまには気分を変えて廃線ハイキング! 関西屈指の人気ハイキングコース、JR福知山線廃線敷へ行ってきました。 この記事が気 ...
(11:45)
定光寺駅へ降りた瞬間から大混雑・・・秋の特別公開は日平均2,800人が訪れました。
関西屈指の人気を誇る旧福知山線廃線跡を超える人気です。
どこか懐かしい廃線ハイキング 福知山線廃線敷
いつもは無人の改札には切符受けとしてザルが置かれていました。
上流・下流へと人が別れて行きますが、愛岐トンネル群は上流・・・折り返します。
(11:55)
愛岐トンネル群の入口となる階段は大渋滞。
今年は紅葉登山ができなかったので、わずかな紅葉にも胸が高鳴ります!
階段には枕木を再利用・・・どこか温もりが感じられて良いですね。
となると廃線跡に枕木は見られないのかな?
廃線に続く階段を上り切れば、陽射しに彩られた紅葉が飛び込んできた。
やっぱり山の紅葉は良い・・・下界の名所じゃこの美しさは出ない。
(12:00)
最初の3号トンネルには実物大のSLが描かれた暖簾が掛けられています。
枕木がないのは残念だけど、旧福知山線から4年・・・やっと足を踏み入れられた!
振り返ると、暖簾に透けてみえる紅葉の美しさに驚かされました。
愛岐トンネルを象徴する一枚がここで撮れてしまった・・・
3号トンネル内はLEDライトで足元が照らされています。
暗闇を歩くのも悪くないけど、小石も多く歩きにくいので助かりました。
愛岐トンネル群にはあちこちに展示ブースがあります。
このミニチュア模型には子供達が張り付いていました。
(12:05)
トンネルを抜け出る寂しさと共に陽射しへの安心感。
相反する感情が同時に湧き上がるのが不思議な感じ。
3号トンネルを抜けるとしばらく遊歩道が続きます。
紅葉も控えめなので自然散策を楽しみましょう。
こちらの展示は廃線の落し物。
整備中に発見された犬釘や工具がまとめられていました。
思わず目が留まった竹ドーム。
これに笹を乗せればちょっとしたテントに!?
「あなたはどこから来ましたか?」
東海三県は当然ですが、遠くは広島や青森からの訪れる方も・・・
廃線唯一の竹林にある東屋では抹茶を楽しめます。
一杯300円と格安!竹ベンチも捨てがたいけど、東屋で一服します。
(12:15)
東屋はまさかの竹造り。
囲炉裏を囲んで10名ほどが抹茶を楽しんでいました。
東屋外の切株テーブルで一息・・・
大自然に包まれてゆっくりとした時の流れに身を任す。
それだけで満ち足りた気持ちになってくるのが不思議です。
4号トンネルは3号トンネルと同じく76m。
往路、復路共通なので人の流れが途切れません。
振り返るとやっぱり紅葉が引き立ってる。
ここで振り返って写真を撮る人が続出、渋滞を作り出していました。
4号トンネルを抜けると色彩豊かな大もみじ広場の始まり。
今年の紅葉は諦めかけていたけど、最後に間に合って本当に良かった・・・
大もみじ広場の由来となる県下最大級の大モミジ。
登りたくなっちゃう大きさけど、ロープが張られ近付けません。
視線を落とせば庄内川がせせらぎを奏でていました。
武庫川渓谷のような迫力はないけれど、のどかな感じが落ち着きます。
(12:45)
やがてモミジ谷のある水車広場へ。
なんとこの水車、釘を使わずに作られています。
頭上には陽射しを浴びた紅葉が美しく輝いていました。
写真を撮り始めると皆がそれに習いちょっとした渋滞が発生します。
(13:00)
マルシェ広場にはベンチが設置され、多くの方が足を休めていました。
記念品の販売も行われ大盛況!
売店も大人気で完売御礼が続出。
汽車土瓶は売切れ、絵はがきは現品のみ・・・すごい人気です。
保存活動へ1,000円寄付。返礼品として復刻版硬券切符が配布されています。
心ばかりですがブログ収益から寄付させていただきました。
何やら声が聞こえる・・・と思ったら暗渠(地下水路)に人が入っていました。
これどこから入ったんだろう?
次の5号トンネルは少し長い99m。
出口の見えない暗闇にどんどん吸い込まれていきます。
廃レンガが敷かれたステージでは生ライブの真っ最中。
自転車ペダルで動かすSLの動輪もあり、子供達で賑わっていました。
庄内川沿いを少し登れば、サブコース「玉野古道」への入口。
エノキの巨木や紅葉の群落が楽しめる200mの健脚向けコースです。
残念ながらしなの許可が下りず6号トンネルへ向かいます・・・
愛岐トンネル群、最奥となる6号トンネルはなんと333m。
「くの字」に曲がっているので中は真っ暗!
蒸気機関車が走った証拠に天井はススに染められています。
垂れ下がったつらら石も年月の経過を感じさせられました。
真っ暗かと思いきや、壁と足元のダブル照明。
それでも足元はやや暗くライトを照らす方が多く見られました。
楽しかった愛岐トンネル群もこのトンネルで終わり。
今回ばかりはほっとした気持ちより寂しさが勝ります。
トンネル遺構は続くものの、愛岐トンネル群はここで終了。
岐阜県側の7号、8号トンネルを経て古虎渓駅までの開通を目指し保存再生活動は続いています。
帰路は5号トンネルから庄内川沿いへ下りて、大もみじ広場へ合流。
竹林広場から再び川沿いへ下りて行きます。
大きなターザンブランコに子供達は大人気!
円を描くように振られる珍しいブランコに大はしゃぎです。
玉野用水の取り入れ口となる玉野堰堤。
いつもは関係者以外入れない通路も特別公開期間だけ通れます。
やがて入口の階段へと合流しました。
旧福知山廃線跡を歩いて廃線ハイキングの楽しさを知り
すぐさま見つけたのがこの愛岐トンネル群でした。
春と秋の年二回、それぞれ一週間ほどの期間に限り公開されます。
胸踊らされた枕木こそないものの、トンネル遺構に紅葉には大満足。
抹茶サービスや記念品の販売などもあって観光客に優しい。
展示や遊具など子供も飽きずに楽しませてくれます。
東海地方で最後の紅葉を楽しめる、廃線ハイキング・・・おすすめです!
最後まで読んでくださってありがとうございます!
廃線ハイキングの記録