表参道から眺める石鎚山の山容は神々しく、弥山から見える天狗岳は感動すら覚えます。
海外へ出ずとも国内にはこんなに素晴らしい風景が広がっている。
そう強く感じた圧倒的なお山でした!
概要
愛媛県西条市と久万高原町の境界にある標高1,982mの山「石鎚山」
日本七霊山のひとつとされ、霊峰として修験道の山と知られています。
(「登山案内-石鎚山ロープウェイ株式会社 」より)
石鎚山の主な登山ルートは3ルート
表参道(成就社 ⇒ 前社ヶ森(試しの鎖) ⇒ 夜明峠 ⇒ 一の鎖 ⇒ 二の鎖 ⇒ 三の鎖 ⇒ 弥山 ⇒ 天狗岳)
裏参道(面河渓 ⇒ 面河山 ⇒ 愛大小屋 ⇒ 面河分岐 ⇒ 弥山 ⇒ 天狗岳)
土小屋コース(土小屋 ⇒ 二の鎖へ合流)
他、西之川から夜明峠に至るルートや今宮から成就社へ至るルートもあり。
今回は西之川から成就社へ至り、表参道を歩いてきました。
下山は石鎚山ロープウェイを利用しています。
日程 | 2016年5月4日 |
---|---|
ルート | 西之川 ⇒ 表参道(成就社 ⇒ 前社ヶ森 ⇒ 夜明峠 ⇒ 一の鎖 ⇒ 二の鎖 ⇒ 三の鎖 ⇒ 弥山 ⇒ 天狗岳) |
アクセス | Googleマップで「石鎚山登山ロープウェイ 」を検索! |
三角点 | このルート上に三角点はありません |
周辺情報 | 駐車場 京屋旅館 500台 700円 泉屋 15台 500円 西之川 6台 ?円 |
石鎚山登山ロープウェイ 片道 大人 1,030円 子供 510円 往復 大人 1,950円 子供 980円 |
トレッキングレポート
西之川
(8:00)
西之川登山口には6台ほどの駐車場があります。
有料駐車場とありますが、特に請求されませんでした・・・良いのかな?
この石段から成就、表参道へ合流し石鎚山を目指します。
遭難が多く初心者向きではない・・・スマホGPSがあれば大丈夫!
当然ながら登山道は明瞭!
白いツツジの歓迎を受け、高鳴る胸と共に足を速めます。
何かを丸飲みしているかのようなマムシグサ。
この状態のものを見るのは初めてです!
(8:10)
石段に組み込まれた宙に浮く石段。
ドキドキしながら登りましたが問題なく安定していました。
(8:13)
成就・御塔谷分岐。御塔谷から夜明峠へ合流するルートも考えましたが
前社ヶ森の試しの鎖を飛ばしてしまうので大人しく成就へ向かいます。
(8:20)
登山道を横切るハーフパイプは軽くまたいで進めました。
杉の植林帯を巻き気味に進んで行きます。
この傾斜ならがんばれば走れそう!
(8:45)
思わず歴史を感じてしまう石段が表れれば、急登の始まり。
ジグザグと刻んで一気に高度を上げて行きます。
(9:05)
名も無い巨岩。あまり変化のない登山道ではありがたい目印ですね!
(9:25)
一瞬困った平坦地。良く見れば奥に案内が見えていました。
(9:30)
砂利に埋もれた丸太橋。
単調な登山道が続いたのでこの変化が本当に嬉しい!
笹が落ち着いて来ると間もなく山頂成就駅からの参道へ合流します。
(9:55)
西之川から登るとおよそ中間地点となるようです。
せっかくなので!とロープウェイを使わずに来てみましたが
特に見どころもないので八丁まで足を伸ばしてみても良かったかも?
古道へと続く第二園地入口を通過。
三十六王子社を巡るときはここを入ります。
(10:00)
苔を全身にまとう大橅(オオブナ)
山岳信仰の山の巨木からは不思議な力が放たれているような・・・
すぐそこの成就社までの力をもらいます!
参道が二手に分かれますが、ここはそのまま直進。
成就社の境内へ入ります。
成就社
(10:05-15)
鳥居をくぐり、旅館街を抜けて成就社へ参拝。
修験道のお山・・・登らせていただきます!
はやる気持ちを抑え、携行食をチャージ。
(10:15)
成就社から左手に進み、神門から石鎚山へ向かいます。
「神門」と聞き、軽く武者震い。気が引き締まります。
神門をくぐったところにある石鎚登山案内地図。
成就から石鎚山への参考タイムは3時間半。
一般向けでしょうが合計240mにもなる4つ鎖場があるので時間は読めません。
神門を抜けると緩やかな八丁坂を下って行きます。
西之川からの登山道では誰一人いませんでしたが、一気に賑やかに!
参道の真ん中で咲き乱れるスミレ。
これは避けて通らざるをえませんね。
(10:25)
鞍部の手前にある遥拝の鳥居。
山頂まで登る体力がない人はここから御神体である石鎚山を拝むそうです。
遥拝の鳥居すぐにベンチもあります。
成就から下りが続くので誰も休まれていません。
八丁坂
八丁のコルを抜けると階段地獄が始まりました。
段差はさほど高くないものの、歩幅を制限されるときつい!
なるべく階段の外側を通って少しでも足の消耗を抑えなきゃ・・・
少し平坦になったところでアカヤシオの歓迎。
納古山で見れず諦めていたので嬉しい!
試しの鎖
(11:10)
石鎚山と言えばやっぱり鎖場!
前社ヶ森の「試しの鎖」はなんと74m・・・
自信はある!体力もある!行きます!
登ってみるとしっかり足が掛かるので腕力は必要なし。
まず足場の確保、鎖は命綱くらいのつもりで登りましょう。
少し登ったところで見下ろしてみると見えない・・・
落ちる気はしないけど、落ちたら命の危険は否定できません。
石仏のある前社ヶ森は下りの鎖場渋滞で混雑気味。
仕方ないのでパノラマビューを楽しみましょう。
ここでやっと石鎚山が見えた!
その半身を隠しながらもこの迫力・・・本当に来てよかった。
山に格があるとすれば、石鎚山は間違いなく備えてる!
渋滞も落ち着いたので前社ヶ森から下ります。
試しの鎖は下りの鎖場も避けて通れません。
腕の力を使い過ぎた人はしっかり休めてから降りましょう。
前社ヶ森小屋
前社ヶ森を降りると前社森小屋はなかなかの混雑。
石鎚山を目にして高揚した身体に休憩なんかいらない!
(11:35)
剣山を巻いた先に表れたのは旧跡三十六王子社の古森王子社。
旧跡三十六王子道も気になります・・・覚えておこう。
夜明峠に近づくにつれて石鎚山がその全貌を表しました。
荒々しくも神々しいその姿に、そしてうっすら見える鎖場に心躍ります。
夜明峠
(11:45)
夜明峠は八丁から石鎚山のおよそ中間地点。
この後、一の鎖から三の鎖まで鎖場が連続します。
一の鎖
(11:55)
一の鎖は大渋滞!距離は試しの鎖の半分以下。
かなり緩やかで鎖はほぼ使いませんでした。
(12:00)
緩やかと言っても最終的にはこの角度。
油断して滑落すれば大惨事待ったなしですね・・・
一の鎖を抜ければ、ニの鎖、三の鎖がはっきり!
弥山左方に天狗岳も見えますが知ってる形と全く違い
気付けませんでした。
二の鎖
(12:10-30)
休憩所あり、トイレありで多くの登山者で賑わっていました。
眺望を楽しみつつ携行食を補給。
(12:35)
鳥居をくぐって二の鎖へ。
さすがに一の鎖とは違い最初から傾斜があります。
難所を前に数珠つなぎの大渋滞。
滑落の巻き添えを受けないよう鎖上は避けて止まります。
子供が嬉々として登っているのにはびっくりしました。
渋滞中は振り返れば絶景が時間を忘れさせてくれます。
左上の鞍部に成就、中央に切り拓かれているのはヘリポート。
(12:45)
二の鎖出口で振り返るとなかなかの高度感。
そして、すぐさま三の鎖へ入って行きます。
三の鎖
三の鎖も数珠つなぎの大渋滞。
どれだけ混んでいようとここまで来たら外せない!
山頂直下の三の鎖ともなればこの眺望。
右奥、瓶ヶ森の窪んだ山頂が印象的でした。
(13:05)
渋滞の割に15分弱で三の鎖を抜けられました。
ここでやっと天狗岳が・・・
鋭鋒の名が相応しい石鎚山山頂の天狗岳。
山岳信仰が盛んな理由が一目で納得できるこの存在感!
弥山
(13:10)
まずは石鎚神社頂上社のある弥山へ登頂。
石鎚山頂上山荘もありますが後回し。
早速、天狗岳へ向かいます!
天狗岳
この頂をこの目で見て足で踏む為にここまで来た!
1年以上待って移動に6時間以上掛けた・・・その価値はあった!
天狗岳へ向かう鎖場は渋滞中。
風が強く帽子を飛ばされる人が続出!
ナイフリッジに見えた天狗岳へ道も意外と余裕があります。
ただ、すれ違い困難なところもありました。
天狗岳から振り返り・・・まさに絶壁!
風で煽られて落ちたらまず助かりません。
少し下を覗き込んでみると足に震えが来ます。
ポケットに手を突っ込んだままそこに立てるお父さんすごい・・・
(13:30)
西日本最高峰、憧れの地・・・石鎚山・天狗岳登頂!
昨年登った西穂高岳に負けずとも劣らない感動が待っていました!
天狗岳から表参道を振り返る。
二の鎖小屋が意外と近く感じられます。
成就までは長いけど、帰路は鎖場も飛ばすし大丈夫でしょう!
天狗岳をたっぷり堪能し弥山へ。
こちらから眺める弥山も雰囲気があります。
やはり帰路も渋滞中・・・ながらに意外と早く進みました。
交互通行なので譲り合いが大事です。
(13:55)
弥山頂上は風が強いので石鎚山頂上小屋で昼食にします。
(14:00-30)
石鎚カレーライスがうまい!
メニューに山名が入っていると思わず頼んでしまう・・・
山バッチも購入しました!
最後に天狗岳をバックに1枚。
一生物の思い出になりそうです!
石鎚山は期待を裏切らない・・・いや、期待以上の素晴らしさ!
表参道から眺める石鎚山の山容は神々しく、弥山から見える天狗岳は感動すら覚えます。
海外へ出ずとも国内にはこんなに素晴らしい風景が広がっている。
そう強く感じた圧倒的なお山でした!
体力・腕力に自信がない方は成就までロープウェイがあり
鎖場は全て迂回路が整備されています。
山小屋も多く、人気の高さから登山者も多数。
表参道ならまず道迷いの心配はありません。
最後まで読んでくださってありがとうございます!